日経平均株価は、東証プライム市場に上場する会社のうち225社を選び、その株価をもとに算出される指数です。
ニュースで毎日流れる「今日の日経平均は◯◯円」の◯◯がこれにあたります。
名前に「平均」と付いていますが、日本株の平均ではありません。
計算の仕組み上、株価の高い数社の動きが指数を大きく動かします。
日経平均が上がった日に、自分の持っている銘柄が動いていないことがあるのは、これが理由です。
この記事では、225社がどう選ばれるか、なぜ株価の高い会社の影響が大きいのか、TOPIXとどう使い分けるか、そして毎週この2つを並べて見ている理由までを整理します。
📝 この記事でわかること
✅ 日経平均=東証プライムの225社を選んで算出する指数
✅ 計算方式は「価格加重」=株価の高い会社ほど影響が大きい
✅ だから日本株全体の平均ではない
✅ 市場全体を広く見るならTOPIXのほうが向いている
✅ 1989年のバブル最高値を超えるまでに34年かかった
✅ ここでは日経平均に連動する商品は持っていない


日経平均って、225社の株価を足して225で割った数字なん?





考え方としてはそうやけど、割る数は225やないんよ。
「除数(じょすう)」っていう調整した数で割ってる。
そこがこの指数のいちばん面白いところやな。
日経平均株価とは?225社を選んで計算する指数
日経平均株価は、正式には日経225と呼ばれます。
東京証券取引所プライム市場に上場する会社のなかから225社を選び、その株価をもとに算出される指数です。
選定・算出・公表はいずれも日本経済新聞社が行っており、1950年から続いています。
225社は固定ではありません。
定期的に見直しが行われ、業績が悪化した会社や上場廃止になった会社が外れ、成長した会社が入ります。
だから「10年前の日経平均」と「今の日経平均」は、中身が入れ替わったうえでの比較です。
選ばれているのは製造業とテクノロジー系が中心です。
輸出で稼ぐ会社が多いため、日経平均は為替の影響を強く受けます。
円安が進むと上がりやすい、という関係が生まれるのはここからです。
日経平均株価の基本
・東証プライムの225社を選んで算出する指数
・選定・算出は日本経済新聞社(1950年〜)
・225社は定期的に入れ替わる
・製造業・テクノロジー系が中心で、円安に反応しやすい
・計算方式は価格加重(株価の高い会社ほど影響が大きい)
なぜ「225で割る」ではないのか
計算式は「225銘柄の株価合計 ÷ 除数」です。
この除数が225ではないところが、日経平均の仕組みの中心にあります。
理由は株式分割です。
ある会社が1株を2株に分割すると、株価はおおよそ半分になります。
株主にとっての価値は変わっていないのに、そのまま225で割ると指数だけがガクッと下がってしまいます。
これを打ち消すために、割る数のほうを調整するのが除数です。
銘柄の入れ替えや合併があったときも同じように調整されます。
その積み重ねで、除数は算出開始時の225から大きく下がっています。
おかげで、1950年から今日までを1本の線でつないで比べられます。
「1989年のバブル最高値と今を比べられる」のは、この仕組みがあるからです。





株式分割で指数が下がったら困るから、割る数のほうを直しとるんやな。





そういうことや。
会社の中身が変わってへんのに指数だけ動いたら、物差しとして使えへんからな。
除数があるから70年以上を1本の線で見られるんや。
株価の高い会社ほど影響が大きい
日経平均の計算方式は「価格加重」と呼ばれます。
各社の株価をそのまま足すため、株価の高い会社ほど、指数への影響が大きくなります。
たとえば株価1万円の会社が1%上がると、株価は100円動きます。
株価1,000円の会社が同じ1%上がっても、動くのは10円です。
指数への効き方は10倍違うことになります。
会社の規模ではなく、株価という1株あたりの値段で重みが決まる仕組みです。


図のA社は株価が高いだけで、会社としてはいちばん小さい設定です。
それでも価格加重で測ると、指数の動きの9割近くをA社が決めます。
会社の大きさで測れば、主役はB社に入れ替わります。
同じ市場を見ていても、測り方が違えば映るものが変わります。
実際の日経平均でも、株価の高い数社が全体の3割前後を動かす状態が続いています。
どの会社かは時期によって変わるので、名前を覚えても意味がありません。
覚えておくのは「一部の値がさ株に振られる指数だ」という性質のほうです。
TOPIXとの違い|どちらが正しいという話ではない
TOPIXは、東証プライムに上場する会社の時価総額をもとに算出される指数です。
こちらは会社の大きさで重みが決まります。
対象も225社ではなく、プライム市場のほぼ全社です。
| 日経平均株価 | TOPIX | |
|---|---|---|
| 対象 | 選ばれた225社 | プライム市場のほぼ全社 |
| 重みの決まり方 | 株価の高さ | 会社の大きさ(時価総額) |
| 映しやすいもの | 報道と市場の空気 | 市場全体の実態 |
| 振られやすいもの | 株価の高い数社 | 時価総額の大きい会社 |
どちらが正しいという話ではありません。
測っているものが違うので、両方を並べたときに情報が増えます。
日経平均だけが上がってTOPIXがほとんど動いていない日は、市場全体が上がったのではなく、株価の高い一部の会社が動いただけ、と読めます。





ニュースでどっちも出るけど、どっち見たらええんか迷うわ。





片方だけ見るんやなくて、差を見るのがええと思う。
日経だけ上がってTOPIXが動いてへん日は、値がさ株が動いただけやからな。
そういう日は、自分の持ってる銘柄には関係ないことが多い。
バブル最高値を超えるのに34年かかった
日経平均の歴史でいちばん知られているのは、1989年12月につけた38,915円という高値です。
バブル経済の頂点にあたる水準で、ここを超えるまでに34年かかりました。
更新したのは2024年2月です。
この34年のあいだにも上げ相場は何度もありました。
ただ、そのたびに前の高値には届かず、また下げるという形が繰り返されています。
1989年の高値で買った人は、34年のあいだずっと含み損を抱えていたことになります。
この事実は、長期投資の話をするときに外せません。
長期で持てば報われるという説明をそのまま受け取ると、この34年が説明できないからです。
期間を長くとれば振れ幅は小さくなりますが、必ずプラスになる保証にはなりません。
そのうえで、この期間に日本株を持っていた人が何も得ていなかったかというと、そうとは限りません。
株価が戻らなくても配当は毎年払われていたからです。
値上がりを待つ形と、受け取り続ける形とでは、同じ34年の意味が変わります。





34年って、そこまで長いと長期投資でも耐えられへんのちゃう?





正直、株価だけ見てたらしんどいと思う。
そやから受け取るほうを主にしてる、というのはある。
株価が戻らんでも配当は毎年入ってくるからな。
戻るのを待つだけの形やと、この34年は説明つかへん。
日経平均の読み方|金額やなく率で見る
日経平均を見るときに最初に押さえたいのは、金額ではなく率で読むことです。
「日経平均が500円上がった」というニュースは、それだけでは大きさが分かりません。
指数が1万円だったころの500円は5%ですが、5万円なら1%です。
同じ500円でも、意味はまったく違います。
時期をまたいで比べるときは、必ず率に直します。
もうひとつは、上がった理由を1段だけ確かめることです。
円安で上がったのか、半導体関連が買われて上がったのか、市場全体が上がったのかで、意味が変わります。
TOPIXと並べて見ると、その1段目が分かります。
指数の割高・割安をPERで見る方法もあります。
ただし、何倍なら割高という決まった線があるわけではありません。
金利や企業の利益成長で妥当な水準は動くので、1つの数字を基準にして売買の判断をするのは無理があります。





PERが何倍やったら割高、みたいな線は無いんか。





よく14〜16倍が平均やと言われるけど、あんまり当てにせんほうがええ。
金利が動いたら妥当な水準も動くからな。
数字ひとつで買う売るを決められるほど、単純やないんよ。
ここでは日経平均に連動する商品を持っていない
日経平均には連動するETFや投資信託があり、少額から買えます。
ただ、このサイトで書いている運用には入れていません。
増やす側は全世界株のインデックス1本、受け取る側は日本の個別株です。
日本株の指数を買わない理由は単純で、増やす側は全世界株を1本持てば日本の分もその中に入っているからです。
そこに日経平均を足すと、日本の比重を自分で上げることになります。
上げたい理由が説明できないので、足していないだけです。
それでも毎週、日経平均とTOPIXの両方を確かめています。
目的は買うためではなく、持っている銘柄が動いたときに「相場全体のせいか、その会社の事情か」を切り分けるためです。
全体が下げた日に自分の銘柄も下げているなら、たいてい何もしなくて構いません。
全体が動いていないのに1社だけ下げているなら、そこは確かめる価値があります。
なお、日経平均の2倍動くレバレッジ型や、逆に2倍動くインバース型の商品もあります。
これらは日々の値動きに合わせて中身を組み替える設計のため、上下を繰り返すと指数が元に戻っても価格は戻りません。
長く持つ想定の商品ではないので、ここでは扱いません。





毎週見てるのに買わへんの、ちょっと不思議やな。





指数は買うもんやなくて、読むもんやと思ってる。
自分の30銘柄が下げた日に、全体が下げてるだけなんか、その会社に何かあったんかを分けたい。
そこが分かれば、たいていは何もせんでええと判断できるからな。
まとめ|日本株の平均ではない
日経平均株価は、選ばれた225社の株価をもとに算出される指数です。
株価の高い会社ほど影響が大きい計算方式なので、日本株全体の平均ではありません。
市場全体を広く見るなら、TOPIXを並べて見るほうが確かです。
この記事のまとめ
・日経平均=東証プライムの225社を選んで算出する指数
・割る数は225ではなく「除数」=分割や入れ替えを打ち消す調整値
・価格加重なので、株価の高い数社に振られやすい
・TOPIXは会社の大きさで重みが決まる。
両方を並べると差が読める
・1989年12月の38,915円を超えたのは2024年2月(34年後)
・金額ではなく率で読む
・ここでは連動商品を持たず、相場の切り分けに使っている
まぐのメモ
日経平均を「日本株の平均」やと思ってると、自分の持ってる銘柄と動きが合わへんことに戸惑うことになる。
株価の高い数社に振られる指数やから、そこがずれるのは当たり前や。
毎週の相場振り返りで日経平均とTOPIXを両方載せてるのは、そのためや。
日経だけ上がってTOPIXが動いてへん週は、値がさ株が動いただけのことが多い。
こっちが持ってるのは内需や金融が中心やから、そういう週は自分の口座がほとんど動かへん。
「相場は上がってるのに自分は増えてへん」の正体はたいていこれや。
34年かかったという話も、都合が悪いから隠すもんやないと思う。
株価が戻るのを待つ形やと、その34年は丸ごとしんどい時間になる。
受け取り続ける形にしてるのは、待つ時間を配当で埋められるからや。
指数を眺めるのは、そのついでくらいの位置づけでちょうどええ。
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よくある質問(FAQ)
Q1. 日経平均とTOPIX、どちらを見ればいいですか?
両方を並べて見るのがいちばん情報が多いと思う。
片方だけやと「市場全体が動いたんか、一部の会社が動いただけか」が分からへんからな。
日経だけ上がってTOPIXが動いてへん日は、値がさ株が動いただけのことが多い。
その日の値動きが自分に関係あるかどうかの判断が早くなる。
Q2. 日経平均に連動する商品を買うべきですか?
ここでは持ってへんから、勧める立場やない。
理由は、増やす側で全世界株を1本持ってたら日本の分もその中に入ってるからや。
そこに日経平均を足すと、日本の比重を自分で上げることになる。
上げたい理由がはっきりしてるなら選択肢やけど、なんとなくで足すもんやないと思う。
Q3. 日経平均が上がると、自分の持ち株も上がりますか?
そうとは限らへんな。
日経平均は株価の高い数社に振られるから、指数が上がっても動いてへん銘柄は普通にある。
とくに内需や金融が中心のポートフォリオやと、ずれることが多い。
ずれてるのが異常なんやなくて、測ってるもんが違うだけや。
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