FANG+は、米国のテクノロジー関連企業10社で構成される株価指数です。
ニューヨーク証券取引所とICEが2017年に設定しました。
名前は、初期に組み入れられていた4社の頭文字に「+」を付けたものです。
特徴は2つあります。
ひとつは10社しかないこと。
もうひとつは、その10社を等分に持つことです。
会社の大きさで重みが変わる他の指数とは、設計が根本から違います。
この記事では、等分に持つとはどういうことか、S&P500やナスダック100と何が違うのか、そしてこれを持つかどうかをどう考えるかを整理します。
📝 この記事でわかること
✅ FANG+=米国のテック関連10社で構成される指数(2017年〜)
✅ 10社を各10%ずつ、等分に持つ
✅ 四半期ごとに10%へ戻す(指数の中でリバランスが起きている)
✅ 銘柄は入れ替わるので、社名を覚える意味は薄い
✅ 10社なので、1社の決算で指数が大きく動く
✅ 分散の形をしているが、実質は集中


10社を等分って、なんか公平でええ感じするけどな。





公平ではあるな。
ただ、公平に分けたところで10社は10社や。
分け方の話と、何社に分けてるかの話は別なんよ。
FANG+とは?10社を等分に持つ指数
FANG+は、米国の大型テクノロジー関連企業10社で構成されます。
2017年にニューヨーク証券取引所とICEが共同で設定しました。
算出が始まってから、まだ10年に届いていない比較的新しい指数です。
銘柄は固定ではありません。
四半期ごとに見直され、条件に合わなくなった会社は外れます。
過去に組み入れられていた会社のなかには、いまは入っていないものもあります。
だから、いま入っている10社の名前を覚えても長くは使えません。
組み入れの対象になるのは、情報技術や通信、その周辺の分野で規模の大きい会社です。
業種が限られているので、その分野に何かあれば10社そろって影響を受けます。
等分に持つと、何が起きるのか
FANG+のいちばん変わっている点は、10社をそれぞれ10%ずつ持つことです。
S&P500やTOPIXのように会社の大きさで重みが決まるのではなく、全社が同じ重みになります。
ただし、株価が動けば比率はずれていきます。
1社だけ大きく上がれば、その会社が10%を超えます。
そこで四半期ごとに10%へ戻す作業が入ります。
これは、指数の中で自動的にリバランスが起きているということです。
上がった会社を減らし、下がった会社を買い戻す動きが、3か月に一度、指数の内側で走っています。
時価総額で重みが決まる指数では起きないことです。
この設計には良し悪しがあります。
1社だけが極端に大きくなることは防げますが、伸びている会社の比率を意図的に下げることにもなります。
どちらが良いかは、後になってみないと分かりません。





上がった株を減らして、下がった株を買い足すんか。
もったいなくない?





そう見えるときもあるな。
ただ、逆に1社が膨らみすぎるのを防いでるとも言える。
どっちが得やったかは、後からしか分からへん。





自分でリバランスするのと、中でやってくれるのはどっちがええん?





中でやってくれるほうが手間も税金もかからへんな。
ただ、それは10社に絞ってることの言い訳にはならへん。
仕組みが良うできてることと、持つかどうかは別の判断や。
10社は、分散と呼べるのか
FANG+は指数の一種なので、「インデックス投資」と同じ枠で語られることがあります。
ただ、10社という数はかなり少ないほうです。


分散投資の記事で、20〜30銘柄あたりで個別リスクの削減が頭打ちになると書きました。
10社は、その手前にあります。
つまり、1社の出来事がまだ全体に効いてくる水準です。
しかも10社は同じ分野に集まっています。
業種が重なっているので、その分野に逆風が吹けば10社そろって下げます。
本数の少なさと、中身の重なりが同時に効く形です。
これは欠陥ではなく、そういう設計の商品だというだけです。
ただ、分散のつもりで持つと想定と違う動きになります。
FANG+という選択肢をどう考えるか
FANG+に連動する投資信託があり、NISAの成長投資枠でも買えます。
そのうえで、このサイトでは持っていません。
理由を3つ書いておきます。
| 理由 | 中身 |
|---|---|
| 特定の分野に賭ける形になる | 10社が同じ分野に集まっている。 指数の形をしているが、実質は分野への集中 |
| 上乗せを狙う枠を置いていない | 増やす側は全世界株1本、受け取る側は日本の個別株。 攻めの枠そのものが無い |
| 伸びる分野を当てる自信がない | いま伸びている10社が10年後も同じとはかぎらない |
よく見かける「コアにS&P500、攻めにFANG+」という組み方についても、ここでは採っていません。
理由はコア・サテライトの記事に書いたとおりで、先に比率を決めるとその比率を守るための売買が必要になるからです。
それでも組み入れたいなら、判断としては一貫します。
確かめておきたいのは、「分散のために足す」のか「その分野に賭けるために足す」のかです。
前者のつもりなら、10社では分散になっていません。
もうひとつ、この指数は歴史が短いことも覚えておきたいところです。
2017年からなので、大きな下げ相場をくぐった回数がまだ多くありません。
ナスダックがピークから戻るまで15年かかった局面を、この指数は経験していません。





実績が良さそうに見えるのは、それが理由なんか。





そこはあると思う。
設定してからの期間が、たまたまテック株が強かった時期と重なってるからな。
悪い時期を含んでへん実績は、実績として短すぎる。





10社しかないのに、なんでインデックスって呼ばれてるんやろ。





指数に連動してるから、形としては合ってるんよ。
ただ「インデックス投資=市場全体を買う」やと思て入ると話がちがう。
名前やなくて、何社に分けてるかを見るのが早い。
まとめ|分散の形をした集中
FANG+は、米国のテック関連10社を等分に持つ指数です。
四半期ごとに10%へ戻すので、指数の中でリバランスが起きています。
ただし10社は同じ分野に集まっているので、分散とは呼びにくい形です。
この記事のまとめ
・FANG+=米国のテック関連10社で構成される指数(2017年〜)
・10社を各10%ずつ等分に持つ
・四半期ごとに10%へ戻す=指数の中でリバランスが起きている
・銘柄は入れ替わるので、社名を覚える意味は薄い
・10社かつ同じ分野なので、分散にはなりにくい
・設定から日が浅く、大きな下げ相場の経験が少ない
・ここでは持っていない
まぐのメモ
FANG+で面白いのは、指数の中でリバランスが起きてるところや。
上がった株を減らして、下がった株を買い戻す。
自分でやると税金がかかる作業が、中で勝手に走ってる。
そこだけ見ると、よくできた設計やと思う。
ただ、10社を等分にしたところで10社は10社や。
しかも全部が同じ分野に寄ってる。
分け方が公平なことと、リスクが散ってることは別の話や。
設定が2017年やから、実績としてはまだ短い。
その期間がたまたまテック株の強い時期と重なってるぶん、数字だけ見ると良く見えるはずや。
悪い時期をくぐってへん実績は、それだけでは判断材料にならへんと思う。
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よくある質問(FAQ)
Q1. FANG+はインデックス投資に入りますか?
指数に連動してるという意味では、形はインデックス投資や。
ただ中身は10社やから、市場全体を買うという話とはだいぶ違う。
「テーマ型」に分類されることが多いのも、そのへんが理由やな。
名前で判断せんと、中身が何社なんかを見たほうがええ。
Q2. S&P500と組み合わせれば分散になりますか?
分散にはならへんな。
FANG+の10社は、たいていS&P500にも入ってるからな。
同じ会社を二重に持ったうえで、その分野の比重を上げる形になる。
上げたいなら足してええけど、分散のつもりで足すのは違う。
Q3. 等分に持つのは時価総額加重より優れていますか?
優れてるとは言い切れへんな。
1社が膨らみすぎるのを防げるのは利点やけど、伸びてる会社の比率を自分から下げることにもなる。
どっちが良かったかは、後からしか分からへん。
設計が違うだけで、上下があるわけやないと思う。
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