ナスダックは、1971年に開設された米国の株式市場です。
世界で最初の全電子取引所として始まり、テクノロジー企業や新興企業が多く上場しています。
ニュースで「ナスダックが」と言うとき、指しているものが2つあります。
市場全体を映す総合指数と、大型100社に絞ったナスダック100です。
投資の話で出てくるのは、たいてい後者です。
この記事では、2つの指数の違い、S&P500と何が違うのか、ピークから回復までに15年かかった過去、そしてこれを持つかどうかをどう考えるかを整理します。
📝 この記事でわかること
✅ ナスダック=1971年開設の米国の電子取引所
✅ 「ナスダック総合指数」と「ナスダック100」は別もの
✅ ナスダック100=金融を除く大型100社
✅ 情報技術の比重がとくに高く、値動きも大きい
✅ 2000年のピークから回復まで約15年かかった
✅ ここでは連動商品を持っていない


「ナスダックが最高値」ってニュース、あれ何の話なん?





そこがややこしいとこでな。
市場全体の総合指数のことを言うてる場合と、ナスダック100のことを言うてる場合がある。
投資の商品として出てくるのは、ほぼ後者や。
ナスダックとは?市場の名前であって指数の名前ではない
ナスダックは、まず市場の名前です。
1971年に世界初の全電子取引所として開設されました。
立会場で人が売買していた時代に、最初から電子化されていた点が特徴です。
上場しているのは数千社で、テクノロジー企業や新興企業の比率が高いことで知られています。
ただし、テック企業だけの市場というわけではありません。
小売や食品、バイオなど、さまざまな業種の会社が含まれます。
そのうえで、ナスダックには2つの指数があります。
混同されやすいので、先に分けておきます。
| ナスダック総合指数 | ナスダック100 | |
|---|---|---|
| 対象 | ナスダック上場の全銘柄 | 金融を除く大型100社 |
| 社数 | 数千社 | 100社 |
| 使われ方 | 市場全体の動きを見る | 投資商品の連動先になる |
報道で株価の話をするときは総合指数を指すことが多く、投資信託やETFが連動しているのはナスダック100のほうです。
同じ「ナスダック」でも、中身が違います。
S&P500・NYダウとの違い
米国の指数としてよく並べられる3つは、対象の選び方も、重みの決め方も違います。


ナスダック100の特徴は、100社という数の少なさと、情報技術に寄った中身です。
S&P500も情報技術の比重が高いのですが、ナスダック100はさらに寄っています。
500社でも上位に偏るのに、100社なら偏り方はもっと強くなります。
この偏りが、値動きの大きさに直結します。
その分野に追い風が吹いている時期は大きく上がり、逆風になると大きく下げます。
金利が上がる局面で下げやすいと言われるのも、成長を先に織り込んだ株が多く含まれるためです。





100社に分けてあるんやったら、分散されてるんちゃうの?





本数だけ見たらそう思うわな。
ただ、金融を外して大型だけ100社集めたら、似た業種ばっかりになるんよ。
分けてある数と、中身が散ってるかは別の話や。
ピークから戻るまでに15年かかった
ナスダックの歴史で必ず出てくるのが、1990年代後半のインターネット関連株の高騰と、その後の崩壊です。
インターネット関連の会社に資金が集中し、指数は数年で何倍にもなりました。
そして2000年をピークに崩れ、2002年までに8割近く下げました。
ピークの水準に戻ったのは、2015年です。
つまり、いちばん高いところで買った人は、元に戻るまで15年待ったことになります。
その間に指数が上がった時期もありましたが、前の高値には届かないまま推移していました。
この15年は、日経平均が34年かかった話と同じ種類の事実です。
長期で持てば報われるという説明は、こういう期間があったことを含めて聞く必要があります。
戻ったという結果だけを見ると、待った時間の長さが消えます。





15年待てる自信、正直ないわ。





そこは正直でええと思う。
待てるかどうかは気合やなくて、生活が困らへんかどうかで決まる。
使う予定のあるお金を入れてたら、15年どころか1年も待たれへん。
そこを分けてあるかどうかが先や。





8割下げるって、どんな感覚なんやろな。





100万円が20万円になるということや。
そこから元に戻るには5倍にならなあかん。
下げ幅と、戻すのに要る上げ幅は同じやないんよ。
円で見ると指数どおりには動かない
日本から米国の指数に投資する場合、為替の影響を受けます。
指数がドルで上がっていても、円高が進んでいれば円での金額はそれほど増えません。
逆に円安が進んだ年は、指数の上昇以上に増えたように見えます。
「ドル建ての資産だから円安に強い」という説明を見かけますが、円安のときに得をするというだけで、備えになっているわけではありません。
円高に振れれば、そのぶん目減りします。
ナスダック100という選択肢をどう考えるか
ナスダック100に連動する投資信託やETFは複数あり、NISAの成長投資枠でも買えます。
そのうえで、このサイトでは持っていません。
理由を3つ書いておきます。
| 理由 | 中身 |
|---|---|
| 特定の分野に賭ける形になる | 100社のうち情報技術の比重がとくに高い。 指数の形をしているが、実質は分野への集中 |
| 上乗せを狙う枠を置いていない | 増やす側は全世界株1本、受け取る側は日本の個別株。 攻めの枠そのものが無い |
| 伸びる分野を当てる自信がない | いま伸びている分野が10年後も同じとはかぎらない。 当てにいく判断を避けている |
誤解のないように書いておくと、これは「ナスダック100が悪い商品だ」という話ではありません。
上回るほうに賭ける商品であって、賭けるかどうかを決める話です。
この考え方はアクティブファンドの記事にも書きました。
よく見かける「コアにS&P500やオルカン、サテライトにナスダック100を2〜3割」という組み方についても、ここでは採っていません。
理由はコア・サテライトの記事に書いたとおりで、先に比率を決めるとその比率を守るための売買が必要になるからです。
そもそも攻めの枠を置いていないので、そこに入れる商品も要りません。
それでも組み入れたいなら、判断としては一貫します。
確かめておきたいのは、「分散のために足す」のか「その分野に賭けるために足す」のかです。
前者のつもりなら、分散にはなっていません。





AIとか半導体が伸びてるうちは持っといたほうがええんちゃう?





伸びてる最中にそう思うのが、いちばん危ないとこやな。
上がったあとの実績を見て買う形になるからな。
2000年のときも、その前の数年はずっと上がってた。





持ってへんけど、気になったりせえへんの?





上がってる時期は気になるで。
ただ、気になるから買うというのは理由になってへんからな。
買うんやったら「この分野に賭ける」と決めて買う。
そこまで思えてへんうちは、手を出さんほうがええと思う。
まとめ|分けてある数と、散っているかは別
ナスダックは市場の名前で、指数は2つあります。
投資の対象になるナスダック100は、金融を除く大型100社で構成され、情報技術の比重がとくに高い指数です。
この記事のまとめ
・ナスダック=1971年開設の米国の電子取引所
・「総合指数」と「ナスダック100」は別もの
・ナスダック100は金融を除く大型100社
・100社に分かれていても、中身は特定の分野に寄っている
・2000年のピークから戻るまで約15年かかった
・円で見た金額は、為替の分だけ指数とずれる
・ここでは持っていない。
賭けるかどうかを決める商品だから
まぐのメモ
ナスダック100は「100社に分散されてる」と言われるけど、金融を外して大型だけ集めたら、中身は似た会社ばっかりになる。
本数と、散ってるかどうかは別の話や。
持ってへんのは、伸びる分野を当てにいく自信がないからや。
いま伸びてる分野が10年後も同じとはかぎらへん。
当たったら大きいけど、外れたときに自分で責任を取れる気がせえへん。
ドットコムバブルの15年は、覚えておいたほうがええ数字やと思う。
日経平均の34年と並べると、「長期で持てば報われる」の意味が少し変わって見えてくる。
報われるまで待てるかどうかを決めるのは指数やなくて、生活のお金を別にしてあるかどうかや。
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よくある質問(FAQ)
Q1. ナスダック総合指数とナスダック100はどう違いますか?
対象の数がぜんぜん違うな。
総合指数はナスダックに上場してる全銘柄で、数千社ある。
ナスダック100は、そこから金融を外して大型100社に絞ったもんや。
投資信託やETFが連動してるのは、ほぼナスダック100のほうやで。
Q2. S&P500とナスダック100、両方持てば分散になりますか?
分散にはならへんな。
ナスダック100に入ってる会社の多くは、S&P500にも入ってる。
本数は2本になっても、同じ会社を二重に持つ形や。
情報技術の比重を上げたいなら足してええけど、分散のつもりで足すのは違う。
Q3. ナスダック100は長期投資に向いていますか?
向き不向きより、何に賭けてるかを分かってるかどうかやと思う。
2000年のピークから戻るまで15年かかってるからな。
その15年を待てる形にしてあるなら選択肢や。
「長期なら大丈夫」とだけ思って持つのは、ちょっと危ういと思う。
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