グロース株は、売上や利益がこの先も大きく伸びると見込まれている銘柄を指します。
成長株とも呼ばれ、稼いだ利益を配当に回さず事業への再投資に充てる会社が多くなります。
そのため配当が出ないか、出ていてもごく少額にとどまる。
このブログは高配当株を10年データで採点しているので、グロース株はその物差しにかけると必ず低い点数になります。
ただしそれは会社の質が低いという意味ではありません。
この記事では、その理由まで含めて整理しています。
📝 この記事でわかること
✅ グロース株の定義と、バリュー株との性格の違い
✅ なぜ配当を出さないのか
✅ 20点採点にかけると必ず落ちる理由
✅ 成長する部分をどこで取るかという整理
✅ 値動きの大きさをどう扱うか
グロース株とは? 利益の伸びが期待されている銘柄
グロース株は、市場がこの先の成長を織り込んで高い評価を与えている銘柄を指します。
情報技術、ソフトウェア、医療機器、新しいサービスを手がける会社などに多くなります。
特徴として、PERが市場平均より高くなりやすくなります。
PERは株価を1株当たり利益で割った数字なので、今の利益に対して高い倍率が付いているということは、その利益がこれから増える前提で株価が形成されている、という意味になります。

上の図のとおり、グロース株はPER水準・成長期待・値動きの大きさが高い側に寄り、業績の安定性と配当の手厚さは低い側になります。
バリュー株とはほぼ正反対の形です。

PERが高いってことは、割高な株を買うってことにならへん?





利益が伸びへんかったら、結果的にそうなるね。
高いPERは、伸びるという前提の代金を先に払ってる状態やから、その前提が崩れたときは株価の下がり方も大きい。
成長が続くかどうかに賭けている、という言い方が近いかな。
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なぜ配当を出さないのか
グロース株が無配または低配当なのは、配当を出す余裕がないからとは限りません。
利益を配当として株主に配るより、事業に再投資したほうが株主のためになる、という考え方に立っているためです。
成長している会社には、設備を増やす、開発に人を投じる、新しい市場に進出するといった使い道があります。
そこに1億円を投じて将来3億円になるなら、今1億円を配当として配るより、株主が受け取る価値は大きくなります。
この判断が正しいかどうかは、再投資した資金が実際に利益を生んだかどうかで決まる。
配当を出さずに再投資を続けたのに利益が伸びなかった場合、株主は配当も成長も受け取れないことになります。





配当を出さへん会社は、株主に何も返してへんことにならへんの?





計算の上では、返す方法が違うだけや。
利益を社内に残せば自己資本が厚くなって、それが株価に反映されれば株主の取り分は増える。
ただそれが実現するかどうかは市場が決めることで、配当みたいに口座へ振り込まれる形では確定せえへん、という違いはある。
利益の使い道について
▶ 配当性向とは? 目安と見方をわかりやすく解説
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20点採点にかけると必ず落ちる理由
このブログの銘柄採点は、8項目・20点満点でできています。
1株配当・売上高・EPS・営業利益率・自己資本比率・営業キャッシュフロー・現金等・配当性向の8つで、このうち1株配当とEPSだけが2倍の重みになっています。
この物差しをグロース株に当てると、何が起きるか。
無配の会社なら、①1株配当は伸びようがないので最低評価になります。
しかもここは2倍の重みなので、失う点数がいちばん大きい。
⑧配当性向も0%のままなので評価が付きません。
| 採点項目 | 重み | 無配のグロース株だと |
|---|---|---|
| ① 1株配当 | ×2 | 配当がないので最低評価 |
| ⑧ 配当性向 | ×1 | 0%のまま動かないので評価が付かない |
| ③ EPS | ×2 | むしろ高評価になりやすい |
| ② 売上高 | ×1 | 高評価になりやすい |
一方で、③EPSと②売上高は高い評価になります。
利益と売上が伸びていることがグロース株の定義そのものだからです。
つまり同じ会社を採点しても、配当まわりの項目では最低評価、成長の項目では最高評価という結果になります。





その点数は、会社の良し悪しを表してることになるん?





なってへんね。
この採点は、配当を受け取り続けられる会社かどうかを測る道具やから、配当を出さへん方針の会社に当てたら低く出るのは当たり前や。
身長を測るものさしで体重を量ろうとしてるようなもんや。
採点の点数が低いことと、投資先として劣ることは別の話になります。
この採点で上位に来る会社は、配当を10年出し続けてきて、これからも出せる形をしている会社です。
成長を取りにいく目的には、この物差しは向いていません。
成長する部分を、どこで取るか
資産を増やす部分と、配当を受け取る部分は、同じ手段でまかなう必要はありません。
増やすほうはインデックス投資、受け取るほうは高配当株、という二本立ての形が取れます。
全世界株式やS&P500に連動するインデックスファンドには、成長している会社が時価総額に応じて含まれています。
個別のグロース株を選ばなくても、その成長のぶんは指数の値上がりとして受け取れる形になります。
個別のグロース株を選ぶ場合、その会社の成長が続くかどうかを自分で判断し続けることになります。
PERが高い状態は将来の利益を先に織り込んでいる状態なので、見込みが外れたときの下げ幅も大きい。
インデックスなら、伸びる会社と失速する会社が指数の中で自動的に入れ替わっていく。





グロース株を個別で持つことはないん?





採点の対象にはしていない。
増やす部分はインデックス、受け取る部分は高配当株、という分け方にしている。
個別のグロース株を追いかけると、毎月の採点とは別の判断をずっと続けることになるからね。
そこまでは手が回らへんというのが正直なところや。
増やす側の記事
▶ インデックス投資とは? 仕組みと始め方をわかりやすく解説
▶ インデックスファンドとは? 選び方をわかりやすく解説
▶ アクティブファンドとは? インデックスとの違いを解説
値動きの大きさをどう扱うか
グロース株は値動きが大きい。
将来の利益を前提に株価が付いているため、その前提が揺らぐ材料が出ると大きく下げる。
金利が上がる局面で売られやすいのも同じ理由による。
金利が上がると、将来受け取る利益を今の価値に直したときの金額が小さくなります。
利益の大部分が先にあるグロース株ほど、この影響を強く受ける。
逆に今すでに利益を出している成熟企業は、影響が相対的に小さい。
この性質があるので、資産全体に対してどれくらいの割合で持つかを決めておかないと、下落した局面で判断が揺れやすくなります。
割合の決め方は、生活に必要な資金と切り離せているかが目安になります。


まとめ|物差しを目的に合わせる
グロース株は利益の伸びが期待されている銘柄で、配当を出さずに再投資へ回す会社が多くなります。
配当を受け取ることを目的にした物差しで測れば低く出るが、それは測っているものが違うという話にすぎません。
この記事のポイント
グロース株=利益の伸びが期待され、PERが高くなりやすい銘柄
配当を出さないのは、再投資したほうが株主のためという考え方による
20点採点は配当を測る道具なので、無配の会社に当てれば必ず低く出る
増やす部分はインデックス、受け取る部分は高配当株という分け方ができる
金利上昇局面で売られやすくなります。
持つ割合を先に決めておく
まぐのメモ
毎月の採点はすべて高配当株を対象にしていて、グロース株は対象に入れていません。
測る道具が配当に寄っているので、同じ表に並べても比較にならないからです。
資産を増やす部分はインデックスファンドに任せています。
成長している会社は指数の中に入っていて、伸びた会社の比重が自動的に大きくなっていく。
個別に選ばなくても、その部分は受け取れる形になっています。
採点で低い点が付いた会社を、悪い会社として書かないようにしています。
配当を出さない方針を選んでいる会社に、配当の物差しを当てて低い点を付けても、それはこちらの都合でしかありません。
点数が意味を持つのは、同じ目的で並べたときだけです。
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よくある質問(FAQ)
Q1. グロース株とバリュー株、どちらがいいですか?
目的によって変わるから、優劣の話にはならへんな。
資産を増やすことが目的ならグロース株の性格が合うし、配当を受け取り続けることが目的ならバリュー株や高配当株の性格が合う。
どっちか一方を選ぶ必要もなくて、増やす部分と受け取る部分で分けて持つこともできるで。
Q2. グロース株は配当が出ないのに、なぜ買われるのですか?
利益を配当に回さず再投資することで、将来の利益がもっと大きくなると見込まれてるからやな。
配当として受け取るかわりに、株価の値上がりという形で利益を受け取る想定になる。
ただ値上がりは市場が決めることやから、配当みたいには確定せえへんという違いはあるで。
Q3. 当ブログの20点採点でグロース株を採点しないのはなぜですか?
採点が、配当を受け取り続けられるかを測る設計になってるからや。
8項目のうち①1株配当と⑧配当性向は、無配の会社やと評価が付かへん。
しかも①は2倍の重みやから、失う点数がいちばん大きくなる。
会社の質が低いという意味やなくて、物差しが合うてへんという話やな。
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✅ NTT(9432)|15期連続増配・利回り3.5%
✅ アサヒGHD(2502)|18期連続増配・利回り3.4%
✅ 日本製鉄(5401)|PBR0.56・利回り4-5%
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