株は普通100株単位で売買します。
株価3,000円の銘柄なら、ひと口30万円。
これから高配当株を始める人には、最初の1銘柄でつまずく金額です。
これを1株から買えるようにしたのが単元未満株で、SBI証券では「S株」、楽天証券では「かぶミニ」という名前でサービスが提供されています。
では、これから始める人はどちらで始めればいいのか。
先に結論を書くと、これから始めるならSBI証券のS株です。
理由は取扱銘柄が多いことと、スプレッドがかからないこと。
ただしすでに楽天証券でNISAを始めている人は、乗り換える必要はありません。
この記事は、両方に口座を持って実際に買ったうえで書いています。
実録連載で公開している30銘柄は楽天証券のかぶミニで買ったもので、普段の買い増しはSBI証券のS株を使っています。
そのときの約定データも載せます。
📝 この記事でわかること
✅ S株もかぶミニも、手数料無料・1株から・NISA対応という土台は同じ
✅ 差は「選べる銘柄の幅」と「コストのかかり方」の2点だけ
✅ これから始めるならSBI証券のS株。
銘柄数が多く、スプレッドがない
✅ すでに楽天証券でNISAをやっている人は、乗り換えなくていい
✅ どちらも成行が基本。
実録は寄付取引で買い、コストはゼロだった
✅ その30銘柄のうち28件が、想定より高く約定した
✅ 成行は損得の話ではなく、値段を自分で決められないという話
✅ 株価の低い銘柄ほど値が飛びやすい(実録の最大は+4.09%)
✅ どちらも証券会社が相手方になる取引。
注文が成立しないことがある

1株から買えるのはいいけど、SBI証券と楽天証券でどっちがいいんやろ?



基本は同じやけど、違うのは2つだけや。
選べる銘柄の数と、コストのかかり方。
これから始めるんやったらSBIのS株がいいと思うで。
結論|これから始めるならS株。ただし乗り換えは要らない
先に、判断に必要なところだけ並べます。
| SBI証券 S株 | 楽天証券 かぶミニ | |
|---|---|---|
| 取扱銘柄数 | 約3,900〜4,000(東証のほぼ全銘柄) | 寄付 約2,160/リアルタイム 約1,015 |
| スプレッド | なし | 寄付 0円/リアルタイム 0.22% |
| 注文方法 | 成行のみ(注文時間帯で約定が決まる) | 寄付は成行/リアルタイムは指値も可 |
| 売買手数料 | 無料 | 無料 |
| NISA成長投資枠 | 対応 | 対応 |
※取扱銘柄数・スプレッドは2026年6月時点。
最新は各社の公式ページでご確認ください
一言でいえば、SBI証券は「幅広く安く買える」かわりに値段を選べない、楽天証券は「値段を選べる」かわりに手数料が乗る、という関係です。
高配当株は1株ずつ何十銘柄にも分けて長く買い増していく投資なので、前者の性質の方が効いてきます。
土台は同じ|手数料無料・1株から・NISA対応
先に共通点を潰しておきます。
どちらのサービスも、売買手数料は無料です。
1株から買えて、1株でも配当を受け取れます。
NISAの成長投資枠にも対応しているので、設定さえしておけば配当は非課税になります。
つまり「どちらかを選ぶと大きく損をする」という関係ではありません。
差が出るのは、このあとの2点だけです。
配当を非課税で受け取るための設定は株式数比例配分方式にまとめています。
違い①|選べる銘柄の幅
SBI証券のS株は約3,900〜4,000銘柄で、東証のほぼ全銘柄を扱います。
楽天証券のかぶミニは、寄付取引で約2,160銘柄、リアルタイム取引では約1,015銘柄です。
数字だけ見ると「2,000もあれば足りそう」に思えますが、高配当株を集めていくと、この差が効いてくる場面があります。
30銘柄に分けると、どこまで広がるか
実録ポートフォリオは30万円で30銘柄を買った形です。
1銘柄あたりの投資額は8,210円から11,400円で、結果として17業種に分かれました。
30銘柄に分散投資するには、大型株だけでは足りません。
優良な高配当銘柄を探していくと、名前を知らない中小型株が候補に入ってきます。
そこで「その銘柄は扱っていない」となると、選び直すことになります。
銘柄の選び方そのものは高配当株の探し方に書いています。





SBI証券では、欲しい銘柄が買えへんかったことはないな。
50銘柄を超えて探していくと中小型株も入ってくるから、
扱いの多い方が無難やと思う。
📈 SBI証券で1株から始めるなら
SBI証券の単元未満株「S株」も1株から買えます。
売買手数料もスプレッドもぜんぶ無料で、口座開設・維持費も0円。
コスト重視で少額からコツコツ始めたい人はこちら。
違い②|コストのかかり方=スプレッド
スプレッドとは、売値と買値の差のことです。
手数料という名前では取られませんが、買った瞬間にその分だけ不利な値段になっているので、実質的な手数料と考えて差し支えありません。
SBI証券のS株にはスプレッドがありません。
楽天証券のかぶミニは、寄付取引なら0円、リアルタイム取引では0.22%が乗ります。
30万円ぶん買うなら660円ほどです。
実録ポートフォリオの30銘柄は、この寄付取引で買っています。
手数料もスプレッドも実際にかかりませんでした。
寄付取引には、先に知っておくと楽な決まりがあります
寄付取引の注文を出せるのは、前日の17時から当日の朝8時45分までです。
取引時間中には出せないので、前の晩か朝のうちに入れておくことになります。
約定するのは前場の寄付です。
ただし東証の寄付値そのものではなく、1円未満の端数は買いなら切り上げ、売りなら切り捨てになります。
楽天証券の説明でも「東証の前場寄付価格と異なります」と書かれているので、寄付値ちょうどで買えるとは限らないと思っておくのが正確です。


この660円をどう見るかは、買い方によって変わります。
半年に一度まとめて買い増すだけなら誤差の範囲ですが、毎週のように少しずつ買う人にとっては、回数のぶんだけ積み上がっていきます。





半年に1回のリバランスで数万円ぶんなら、0.22%は誤差やと思う。
ただ、株価を見ながらちょこちょこ買いたい人は、
ちりつもで効いてくるからSBIの方がいいな。
📈 投資を始めるなら、楽天証券
楽天証券は口座開設も維持費も0円。
1株(単元未満株)から買えて、楽天ポイントでも投資できるのが魅力です。
これから始める人にぴったりのネット証券です。
成行しか使えないと、実際どうなるか
ここが、比較表だけでは見えない部分です。
SBI証券のS株は成行注文のみで、注文を出した時間帯によって約定するタイミングが決まります。
10時30分から14時までに出せばその日の終値、14時を過ぎると翌営業日の前場の始値になります。
楽天証券のかぶミニも、寄付取引を選ぶ場合は同じく成行です。


実録ポートフォリオでは、30銘柄中28件が想定より高くついた
実録の30銘柄は、楽天証券のかぶミニの寄付取引で買いました。
前場の寄付をもとに約定する成行注文で、指値は使っていません。
発注前に見ていた株価と、実際に約定した値段の両方が手元に残っているので、並べるとこうなりました。
| 金額 | |
|---|---|
| 発注前に見ていた株価での合計 | 300,776円 |
| 実際に約定した合計 | 303,966円 |
| 差 | +3,190円(+1.06%) |
30銘柄のうち28銘柄が想定より高く約定し、安く買えたのは2銘柄だけでした。
個別に見ると、振れ幅にはかなり差があります。
| 銘柄 | 想定 → 約定 | 差 |
|---|---|---|
| システナ(2317) | 391円 → 407円 | +4.09% |
| NSD(9759) | 2,455円 → 2,530円 | +3.05% |
| ヒューリック(3003) | 1,664円 → 1,705円 | +2.43% |
| キヤノン(7751) | 4,146円 → 4,160円 | +0.34% |
| オカムラ(7994) | 2,272円 → 2,222円 | −2.20% |
これは「成行だと損をする」という話ではありません
28銘柄が高くついたのは、買い付けをした日の相場が寄付で上げたからです。
下げた日に同じことをすれば、逆に想定より安く買えます。
実際、この日も2銘柄は安く約定しています。
大事なのは損得ではなく、値段を自分で決められないということです。
「この値段なら買う」と決めて注文する指値ができないので、約定するまで、いくらで買うことになるのかは分かりません。
SBI証券は公式に、サイトに表示される株価や気配値は取引所の情報であって、S株の取引における価格ではないと説明しています。
注文する前に画面で見ている数字は、あくまで目安ということです。
この見方をすると、楽天証券のリアルタイム取引で払う0.22%は、値段を自分で決めるための料金だと整理できます。
スプレッドは必ず取られる固定費で、成行の振れはどちらにも転ぶ。
性質が違うので、どちらが得とは言い切れません。
ただし、指値なら好きな値段を出せるわけでもありません。
買いの場合、かぶミニの参考価格から1%より高い指値は出せない決まりです(売りは1%より安い指値ができません)。
決められるのは、あくまでその範囲の中です。
そもそも約定しないことがあります
もうひとつ、比較表に出てこない性質があります。
単元未満株は、取引所に注文をそのまま流すのではなく、証券会社が相手方になって成立させる取引です。
楽天証券は「相対取引」と説明していますし、SBI証券も「当社が取引の相手方となるか、他社証券会社へ取次ぐ」としています。
そのため、どちらも市場の状況によっては取引が成立しないことがあります。
| 約定しないことがあるのは | |
|---|---|
| SBI証券 S株 | 前場でも後場の始値でも成立しなかったとき/大引けでストップ配分になったとき |
| 楽天証券 かぶミニ | 寄付は9時30分までに東証で値が付かなかったとき/リアルタイムの成行は約1分で約定しないとき |
1株ずつ買っていく分にはめったに当たりませんが、注文したのに買えていないことがあると知っておくと、約定していないときに慌てずに済みます。





数株ずつやから、高くついても諦めがつく範囲やねん。
むしろ株数が少ないことが、こういう振れをやわらげてくれてる。
板が薄い銘柄を成行で買うときだけは、ちょっと気にしてる。
取得単価が買い増しでどう動くかは取得単価とは?にまとめています。
すでに楽天証券でNISAを始めている人はどうするか
乗り換える必要はありません。
かぶミニの寄付取引を使えばコストはかかりませんし、約2,160銘柄の中でも十分に分散したポートフォリオは組めます。
そのうえで「NISAは楽天証券、高配当株はSBI証券」と用途で分けた方が管理しやすいと感じるなら、高配当株用にSBI証券を足すのもひとつです。
2口座を持っても開設・維持費はかかりません。
ただしNISA口座だけは1社にしか置けないので、そこは注意が必要です。
2社の総合的な比較はSBI証券と楽天証券|どっちを選ぶべきかにあります。





証券会社をころころ変えるより、今の環境で続ける方が大事や。
必要になったらSBIを足す、くらいの気楽さでいいと思う。
2つの口座をどう使い分けているか
この記事では「これから始めるならS株」と書いていますが、実録連載で公開している30銘柄は楽天証券のかぶミニで買ったものです。
矛盾しているように見えるので、そこを先に書いておきます。
| 使っている口座 | 買い方 | |
|---|---|---|
| 実録連載(公開) | 楽天証券 かぶミニ | 寄付取引(成行)。 手数料・スプレッドとも0円 |
| 普段の買い増し | SBI証券 S株 | 成行(1日3回)。 スプレッドなし |
つまり両方を実際に使ったうえで、これから始める人に薦めるならS株、という結論になっています。
かぶミニで買った30銘柄の記録は30万円で高配当株30銘柄を実際に買ってみたにあります。
タイプ別のおすすめ
| こういう人 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| これから高配当株を始める | SBI証券 S株 | 銘柄数が多く、スプレッドがない |
| すでに楽天証券でNISAをやっている | そのままでOK | 寄付取引なら無料。 分散も足りる |
| 株価を見ながらこまめに買いたい | SBI証券 S株 | 回数が増えるほどスプレッドなしが効く |
| 値段を決めて買いたい | 楽天証券 かぶミニ | リアルタイムなら指値ができる |
| 楽天ポイントを使いたい | 楽天証券 かぶミニ | ポイント投資とかぶツミが使える |
S株に決めた方はSBI証券「S株」の買い方、かぶミニに決めた方は楽天証券「かぶミニ」の買い方で、実際の注文画面を見ながら進められます。
よくある質問(FAQ)
Q1. S株とかぶミニ、手数料はどちらも無料ですか?
売買手数料はどっちも無料や。
差が出るのはスプレッドの方で、S株はゼロ、かぶミニはリアルタイム取引で0.22%(寄付なら0円)やな。
Q2. 成行しか使えないのは、そんなに不利ですか?
不利というより、値段を自分で決められへんということや。
うちの実録では30銘柄中28件が想定より高く約定して、合計で+1.06%になった。
ただしそれは相場が上げた日やったからで、下げた日なら逆に安く買える。
損得やなくて、振れるもんやと思っとくのが正しいな。
Q3. 楽天証券のかぶミニでも高配当株ポートフォリオは作れますか?
作れる。
寄付取引なら無料やし、約2,160銘柄の中でも十分に分散できる。
値段を決めて買いたいんやったら、むしろリアルタイムが使える楽天の方が強い場面もある。
Q4. 単元未満株は1株でも配当はもらえますか?
もらえるで。
配当は持ってる株数に応じて入るから、1株でも配当を出してる銘柄ならちゃんと届く。
NISAの成長投資枠で買えば、その配当も非課税になる。
Q5. 株価の低い銘柄は避けた方がいいですか?
避けんでいいけど、成行で買うときだけ頭に置いといたらいい。
うちで振れがいちばん大きかったのは391円の銘柄で、16円動いただけで4%を超えた。
株価が低いと1円の重みが大きいし、注文の並びが薄い銘柄は少しの売買で値段が動くからな。
まとめ|どちらでも、続けられる方が正解
この記事の要点
S株もかぶミニも、手数料無料・1株から・NISA対応という土台は同じ
差は「選べる銘柄の幅」と「コストのかかり方」の2点だけ
SBI証券のS株は約4,000銘柄でスプレッドなし。
ただし成行のみ
楽天証券のかぶミニは寄付なら無料、リアルタイムは指値が使えて0.22%
これから始めるならS株。
すでに楽天でNISAをやっているなら乗り換え不要
成行は値段を決められない。
実録では30銘柄中28件が想定より高く約定
ただし相場が下げた日なら逆に振れる。
損得ではなく振れる話
株価の低い銘柄ほど値が飛びやすい(実録の最大は+4.09%)
どちらも証券会社が相手方になる取引。
約定しないことがある
証券会社選びで悩みすぎて、肝心の投資が一歩も進まない。
これがいちばんもったいないパターンです。
土台は同じで、差は2点しかありません。
単元未満株の良いところは、少額だから生活を変えずに始められることです。
短期で値動きを当てにいくのではなく、配当をもらいながら15年、20年と持ち続ける。
その入口として、1株はちょうどいいサイズです。
迷っているなら、まずは数百円ぶん、気になる1銘柄を買ってみるところからで十分だと思います。
買ったあとにやることは、そう多くありません。
数ヶ月に一度、配当の見通しが変わっていないかを見て、受け取る配当が特定の銘柄に偏っていないかを確かめる。
その手順は高配当株を買ったあとのお手入れに実際の記録として書いています。





結局、どっちでも続けられる方が正解ってことやな。



そこやな。
土台は同じやから、大きく外すことはない。
選ぶのに時間かけるより、1株買ってみる方が早いで。
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※この記事は情報提供を目的としたもので、特定の証券会社・銘柄の売買を推奨するものではありません。
手数料・スプレッド・取扱銘柄数などの条件は変更される場合があるため、最新の情報は各社の公式サイトでご確認ください。
投資判断はご自身の責任でお願いします。
出典:SBI証券「S株(単元未満株)」、楽天証券「かぶミニ(単元未満株取引)」各公式ページ。
かぶミニの取引ルールは2026年8月に公式ページで確認しています。
取扱銘柄数は2026年6月時点の数字です
📊 結局どの高配当株を買えばいい?スコアで並べたランキングがあります
「高配当株に興味はあるけど、結局どれを買えばいいの?」——その入口になるのが、東証の全上場企業をスクリーニングして、利回り×財務スコアで並べた note「月次・高配当株ランキング」 です。
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読み放題に入ってたら、どっちもタダで読めるで。
第1弾『10年データで選ぶ高配当株入門』は銘柄の選び方編。高利回りの罠の見抜き方から、8つの物差し・10年データでの採点手順まで、このブログの手法を最初から順番に学べるで。
第2弾『10年データで組む高配当株ポートフォリオ』は組み方編。まぐが実際に現金30万円で30銘柄を買った実録をもとに、ポートフォリオの設計から発注・運用の作法までを1冊にしたで。
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