日本の高配当株ETFは何が違う?純資産ランキング上位5本を比べてみた

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「高配当株で、配当金を受け取りながら資産を育てたい」
そう思って調べはじめても、どの会社の株を買えばいいのか、何社くらいに分ければいいのか、最初はわからないことだらけです。

そんなときに魅力的に見えるのが、高配当ETFです。
1本買うだけで、配当の多い会社の株に数十社まとめて投資できます。
銘柄を1つずつ選ぶ手間がいらず、数十社の株を自分でそろえるよりずっと少ない金額で始められるのも手軽なところです。

ただ、証券会社のランキングを見ると、1489・1577・1478など、高配当ETFはいくつも並んでいます。
どれも同じように見えますが、構成銘柄は5本でかなり違い、5本すべてに入っている銘柄は1つしかありません。

この記事では、高配当ETFのしくみから説明して、日本株の高配当ETFのうち純資産総額の大きい上位5本を比べます。
米国株の高配当ETF(VYM・HDVなど)は扱いません。

📝 この記事でわかること

✅ 高配当ETFのしくみと、分配金が出るまでの流れ
✅ 高配当ETFの良いところと、気をつけるところ
✅ 純資産ランキング上位5本(1489・1577・1478・1651・1494)の信託報酬・銘柄数・決算月
✅ 5本の違いは、どの銘柄を選び、1銘柄をどれだけ組み入れるかの決まりから出ている
✅ 5本すべてに入っている銘柄は1つだけ

まぐ
まぐ

高配当株を始めるなら、まずはETFでいいんちゃう?ってよう聞かれるわ。

チャッピー
チャッピー

1本で数十社に投資できるから、始めやすいのは確かや。
ただ、上位5本の構成銘柄は重なりを除くと139銘柄もあって、どれを選ぶかで投資先がかなり変わるんよ。

結論|高配当ETFの違いは「どの銘柄を、どれだけ組み入れるか」の決まり

5本とも、配当の多い日本の会社の株にまとめて投資するETFであることは同じです。
違うのは、どの銘柄を選ぶか、1銘柄にどれだけのお金を割り当てるかの決まりはそれぞれのETFが連動を目指す「指数」によって決まります。

銘柄の選び方は、大きく3つに分かれます。

選び方ETF
配当利回りが高い順に選ぶ1489 日経高配当50
1577 野村高配当70
1651 TOPIX高配当40
配当利回りが高い会社から、財務などの条件で絞る1478 MSCI高配当
配当を増やし続けてきた会社から選ぶ1494 配当貴族

選び方が違うので、構成銘柄も違います。
5本すべてに入っている銘柄は、大和ハウス工業の1つだけでした。

高配当ETFとは|配当の多い会社の株を1本でまとめて持てる

ETFは、日経平均やTOPIXなどの指数と同じ値動きを目指す投資信託です。
ふつうの投資信託と違って証券取引所に上場しているので、株と同じように、取引時間中の値段で売り買いできます。
ETFそのもののしくみは、ETFとはで説明しています。

高配当ETFは、配当の多い会社を集めた指数に連動するものです。
たとえば1489は「日経平均高配当株50指数」に連動していて、日経平均の225社のうち配当利回りの高い50社に投資しています。
1489を1口買えば、この50社に少しずつ分けて投資したのと同じことになります。

指数に入る銘柄は、指数のルールにしたがって年に1〜2回入れ替わります。
ETFもそれに合わせて構成銘柄を入れ替えるので、持っている人が自分で銘柄を選び直す必要はありません。

まぐ
まぐ

50社の株を自分で1社ずつ買うのに比べたら、だいぶ手間が少ないな。

チャッピー
チャッピー

そうなんよ。
高配当ETFなら、1口で数十社に分散投資できるんや。

分配金のしくみ|構成銘柄の配当から、経費を引いて払う

会社が株主に払うお金は「配当金」、投資信託やETFが、それを持っている人に払うお金は「分配金」と呼びます。
払う側が違うので呼び方が変わりますが、高配当ETFの分配金はもとをたどれば会社の配当なので、同じようなものと考えて大丈夫です。

構成銘柄から配当が入ると、ETFはそれを貯めておきます。
決算日が来ると、貯めた配当から信託報酬などの経費を引いた残りを、分配金としてETFを持っている人に払います。

決算日はETFごとに決まっていて、上位5本では年2回か年4回です。
分配金の額は、その期間に入った配当の額で決まるので、毎回変わります。
構成銘柄の会社が配当を減らせば、ETFの分配金も減ります。

分配金にかかる税金は、株の配当と同じ20.315%です。
NISAの成長投資枠で買えば非課税になりますが、受け取り方を株式数比例配分方式にしておく必要があります。

チャッピー
チャッピー

高配当ETFの分配金は、構成銘柄の配当から経費を引いた残りなんよ。
会社の配当が減れば、分配金も減るで。

高配当ETFの良いところと、気をつけるところ

良いところ

1つ目は、少ない金額で多くの銘柄に分けて投資できることです。
上位5本の構成銘柄は、少ないもので34銘柄、多いもので70銘柄です。
同じ数の銘柄を自分で買いそろえるには、それなりのお金と手間がかかります。

2つ目は、銘柄を選んだり入れ替えたりする手間がいらないことです。
どの銘柄を組み入れるかは指数のルールで決まり、入れ替えもETFの側でやってくれます。

気をつけるところ

1つ目は、分配金が一定ではないことです。
たとえばコロナの影響が出た2020年は、上位5本のうち4本で、1年間の分配金が前の年より減りました。

2つ目は、持っているあいだ信託報酬がかかり続けることです。
上位5本の信託報酬は年0.209%から0.352%で、分配金はこの経費を引いたあとの額です。

3つ目は、どの銘柄に投資するかを自分では決められないことです。
指数のルールで、業績が落ちて株価が下がり、そのせいで利回りが上がった銘柄が入ることもあります。
どのETFを選ぶかは、どのルールで選ばれた銘柄に投資するかを選ぶことでもあります。

まぐ
まぐ

手間がかからん代わりに、どの銘柄に投資するかはETFのルールにおまかせなんやな。

チャッピー
チャッピー

そうや。
やから、高配当ETF同士を比べるときは、指数のルールを見るのがいちばん大事なんよ。

純資産ランキング上位5本の正式名称と信託報酬

日本株の高配当ETFのうち、純資産総額の大きい順に5本を並べました。
純資産総額は、そのETFにどれだけのお金が集まっているかを表します。

順位コード正式名称この記事での呼び方
11489NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信日経高配当50
21577NEXT FUNDS 野村日本株高配当70連動型上場投信野村高配当70
31478iシェアーズ MSCI ジャパン高配当利回り ETFMSCI高配当
41651iFreeETF TOPIX高配当40指数TOPIX高配当40
51494One ETF 高配当日本株配当貴族

この記事での呼び方は、それぞれが連動する指数の名前から取りました。
1494だけは、名前に「高配当」とありますが、連動する指数が「S&P/JPX配当貴族指数」なので「配当貴族」と呼びます。

ETF純資産総額信託報酬(税込・年)銘柄数
1489
日経高配当50
5,315億円0.308%50
1577
野村高配当70
2,310億円0.352%70
1478
MSCI高配当
1,489億円0.209%34
1651
TOPIX高配当40
893億円※0.209%40
1494
配当貴族
886億円0.308%50

純資産総額は2026年10月30日時点(MSCI高配当は10月31日時点)で、各運用会社の公表値です。
※TOPIX高配当40だけは2026年7月10日時点の値です(運用会社のサイトが10月30日から止まっていて、10月の値が取れていません)。
銘柄数は、MSCI高配当が10月26日時点、TOPIX高配当40と配当貴族が10月29日時点、日経高配当50と野村高配当70が9月30日時点です。

1位の日経高配当50は、2位の野村高配当70の2倍以上の純資産があります。
6位は上場インデックスファンド日経平均高配当株50(399A)の約709億円(9月30日時点)、7位はグローバルX MSCIスーパーディビィデンド-日本株式(2564)の約708億円でした。

まぐ
まぐ

日経高配当50だけ、ずば抜けてお金が集まってるな。

違い①|どの銘柄を選ぶか

5本のETFの違いでいちばん大きいのは、どの銘柄に投資しているかです。
選ぶ前の候補(どの銘柄の中から選ぶか)と、選ぶときの条件が、指数ごとに違います。

ETF候補選ぶ条件
1489
日経高配当50
日経平均の225社予想配当利回りの高い順に50社(3期続けて赤字の会社・無配予想の会社は除く)
1577
野村高配当70
東証に上場している会社予想配当利回りの高い順に70社(過去3年に経常赤字がある会社などは除く)
1651
TOPIX高配当40
TOPIXの時価総額上位100社過去1年の配当利回りの高い順に40社
1478
MSCI高配当
日本の大型・中型株配当の傾向や財務などの条件で絞り、利回りが全体の平均の1.3倍以上の会社
1494
配当貴族
TOPIXに入っている会社10年以上続けて配当を増やしてきたか、配当を維持してきた会社

配当利回りが高い順に選ぶ|1489 日経高配当50・1577 野村高配当70・1651 TOPIX高配当40

日経高配当50・野村高配当70・TOPIX高配当40の3本は、配当利回りの高い順に銘柄を選びます。
ルールがわかりやすく、ETFの分配金の利回りも高くなりやすい選び方です。

3本の違いは、候補の広さです。
TOPIX高配当40は時価総額の大きい100社からしか選ばないので、銀行や商社、保険などの大企業が中心になります。
野村高配当70は東証の上場企業全体から選ぶので、地方銀行のような中堅の会社の株も入ります。

日経高配当50と野村高配当70には、赤字が続く会社や配当を出さない予定の会社を外す条件があります。
ただ、それ以外は利回りの順位で決まるので、株価が大きく下がったせいで利回りが上がった銘柄も入ってきます。
TOPIX高配当40には、こうした除外の条件もありません。

利回りが高い会社から、財務などの条件で絞る|1478 MSCI高配当

MSCI高配当も配当利回りの高い会社を選びますが、その前に条件で絞り込みます。
利益に対して配当を出しすぎている会社、5年間の配当の流れが下向きの会社、収益力や財務の状態が悪い会社、この1年の株価の下げが特に大きい会社を、先に外します。

利回りだけで選ぶと入ってしまう銘柄を、条件で減らすしくみです。
その分、銘柄数は34社と5本でいちばん少なくなっています。

配当を増やし続けてきた会社から選ぶ|1494 配当貴族

配当貴族(1494)は、正式な名前に「高配当日本株」とありますが、配当利回りの高い順には選びません。
連動する指数は「S&P/JPX配当貴族指数」で、10年以上続けて配当を増やしてきた会社か、配当を維持してきた会社から選びます。
時価総額が500億円以上であることや、利益に対して配当を出しすぎていないことも条件です。

配当を続けて出してきた実績で選ぶので、利回りの高さよりも配当の安定を重く見た選び方です。
ほかの4本と重なる銘柄は少なく、MSCI高配当・TOPIX高配当40と重なるのはそれぞれ3銘柄だけでした。

まぐ
まぐ

同じ高配当ETFでも、利回りで選ぶか、配当を出してきた年数で選ぶかで、だいぶ違うな。

チャッピー
チャッピー

そこが5本のいちばん大きな違いなんよ。
配当貴族だけ、選び方の考え方がほかの4本と違うで。

違い②|1銘柄をどれだけ組み入れるか

選んだ銘柄に、どれだけのお金を割り当てるかも5本で違います。
割り当て方には、時価総額が大きい銘柄ほど多く組み入れる、利回りが高い銘柄ほど多く組み入れる、全部の銘柄を同じ金額ずつ組み入れる、の3通りがあります。

ETF割り当て方上位10銘柄
の合計
1489
日経高配当50
利回りが高いほど多く(売買の多さも加味)35.8%
1577
野村高配当70
同じ金額ずつ18.9%
1651
TOPIX高配当40
時価総額が大きいほど多く44.6%
1478
MSCI高配当
時価総額が大きいほど多く49.4%
1494
配当貴族
利回りが高いほど多く23.2%

日経高配当50(1489)の組入上位10銘柄

順位銘柄組入比率
1本田技研工業4.8%
2川崎汽船4.3%
3野村ホールディングス3.8%
4日本郵船3.5%
5第一ライフグループ3.5%
6日本製鉄3.4%
7三井住友フィナンシャルグループ3.2%
8ソフトバンク3.2%
9MS&ADインシュアランスグループホールディングス3.1%
10武田薬品工業3.1%

野村高配当70(1577)の組入上位10銘柄

順位銘柄組入比率
1ゆうちょ銀行2.1%
2群馬銀行2.1%
3日本郵政1.9%
4ふくおかフィナンシャルグループ1.9%
5みずほフィナンシャルグループ1.8%
6NIPPON EXPRESSホールディングス1.8%
7ブラザー工業1.8%
8しずおかフィナンシャルグループ1.8%
9第一ライフグループ1.8%
10横浜フィナンシャルグループ1.8%

TOPIX高配当40(1651)の組入上位10銘柄

順位銘柄組入比率
1伊藤忠商事5.2%
2東京海上ホールディングス5.2%
3三菱UFJフィナンシャル・グループ5.0%
4三井住友フィナンシャルグループ4.8%
5武田薬品工業4.5%
6任天堂4.3%
7三井物産4.2%
8トヨタ自動車4.0%
9三菱商事3.9%
10NTT3.7%

MSCI高配当(1478)の組入上位10銘柄

順位銘柄組入比率
1伊藤忠商事5.4%
2本田技研工業5.4%
3MS&ADインシュアランスグループホールディングス5.2%
4第一ライフグループ5.0%
5東京海上ホールディングス5.0%
6トヨタ自動車4.8%
7小松製作所4.8%
8ソフトバンク4.7%
9KDDI4.7%
10NTT4.4%

配当貴族(1494)の組入上位10銘柄

順位銘柄組入比率
1サンゲツ2.7%
2あいホールディングス2.6%
3ノエビアホールディングス2.5%
4コスモエネルギーホールディングス2.3%
5アマノ2.3%
6NSD2.2%
7関西ペイント2.2%
8アイカ工業2.2%
9オープンアップグループ2.2%
10日本曹達2.1%

組入比率は、MSCI高配当が10月26日時点、TOPIX高配当40と配当貴族が10月29日時点、日経高配当50と野村高配当70が9月30日時点の、各運用会社の公表値です。
TOPIX高配当40は、運用会社のサイトが止まっているため、組入比率の上位20社を伝えている金融情報サイト(みんかぶ)の値を使いました。

時価総額で割り当てるTOPIX高配当40とMSCI高配当は、伊藤忠商事のような大企業の比率が高く、上位10銘柄だけで全体の45〜49%を占めます。
同じ金額ずつの野村高配当70は、1銘柄あたり1〜2%で、上位10銘柄を足しても19%ほどです。
上位の銘柄の比率が高いほど、その数銘柄の値動きや配当の増減がETF全体に大きく出ます。

チャッピー
チャッピー

MSCI高配当は上位10銘柄だけで全体の半分近い49%あるけど、野村高配当70は上位10銘柄でも19%くらいなんよ。

違い③|分配金が出る月

分配金の決算日は、5本でばらばらです。

ETF決算日回数
1489
日経高配当50
1月・4月・7月・10月の7日年4回
1577
野村高配当70
1月・4月・7月・10月の7日年4回
1651
TOPIX高配当40
2月・5月・8月・11月の10日年4回
1478
MSCI高配当
2月・8月の9日年2回
1494
配当貴族
4月・10月の8日年2回

同じ年4回でも、日経高配当50・野村高配当70とTOPIX高配当40では決算の月が1か月ずれています。

値動きの推移|2018年からの5本の値段

5本の値段の動きを、2018年1月の最初の週を100としてそろえました。

高配当ETF5本(1489・1577・1478・1651・1494)の2018年からの値動き
2018年1月の最初の週を100とした値動き(分配金は含まない)

2026年10月30日の時点で、いちばん上がったのはTOPIX高配当40の282、いちばん上がり方が小さかったのは配当貴族の206でした。
日経高配当50は250、MSCI高配当は232、野村高配当70は215です。

コロナで株価が急落した2020年3月には、5本とも60前後まで下げました。
いちばん下げが小さかったのは配当貴族で、底は65でした。
5本とも2023年から大きく上がり、2018年初めの2倍を超えています。

このグラフは値段だけの動きで、受け取った分配金は入っていません。
分配金も足すと、利回りの高いETFほど、このグラフの線より上に押し上げられます。

分配金利回りの推移|2018年から直近1年まで

分配金利回りは、1年間に受け取った分配金を、ETFの値段で割ったものです。
ここでは、その年に決算日が来た分配金の合計を、その年の最後の取引日の終値で割りました。
直近1年は、2025年11月から2026年10月までの分配金の合計を、2026年10月30日の終値で割っています。

年1489
日経
高配当50
1577
野村
高配当70
1478
MSCI
高配当
1651
TOPIX
高配当40
1494
配当
貴族
2018年3.82%3.32%2.93%3.08%2.50%
2019年3.84%3.52%3.38%3.57%2.85%
2020年3.86%3.56%2.95%3.45%3.29%
2021年3.82%3.35%2.61%3.02%3.59%
2022年4.93%3.94%3.22%2.66%3.30%
2023年3.64%3.38%2.19%2.13%2.98%
2024年3.36%3.17%2.30%2.56%3.19%
2025年3.11%3.00%2.24%2.46%2.81%
直近1年2.95%2.78%2.68%2.28%3.38%

分配金は各運用会社の公表値(税引き前・1口あたり)、終値はYahoo!ファイナンスの値です。
TOPIX高配当40と配当貴族は2017年の途中に上場したので、1年分そろう2018年からにしています。

2018年から2025年まで、利回りは毎年日経高配当50がいちばん高く、2022年は4.93%でした。
直近1年では順位が変わり、いちばん高いのは配当貴族の3.38%、日経高配当50は2.95%です。

配当貴族以外の4本は、2022年と比べて直近1年の利回りが下がっています。
分配金も増えていますが、ETFの値段がそれ以上に上がったためです。
たとえば日経高配当50は、2022年末から2026年10月30日までに値段が1,448円から3,531円へと2.4倍になりました。
同じ間に、1年間の分配金は71円から104円へと1.5倍の増え方でした。

2020年は、5本のうち4本で分配金が減りました。
ただ、同じ年にETFの値段も下がったので、日経高配当50と野村高配当70は利回りで見るとむしろ少し上がっています。
利回りの数字だけでは、分配金そのものが減ったかどうかはわかりません。

まぐ
まぐ

ここ数年は、ETFの値段の上がり方に分配金の増え方が追いついてへんのやな。

チャッピー
チャッピー

そうなんよ。
利回りが下がったからといって、分配金が減ったわけやないで。

5本すべてに入っている銘柄は、大和ハウス工業だけ

5本の構成銘柄を数えるとのべ244銘柄ですが、重なりを除くと139銘柄でした。
5本すべてに入っていたのは、大和ハウス工業の1社だけです。
4本に入っていたのは、本田技研工業・ソフトバンク・NTT・キヤノン・積水ハウス・アステラス製薬・ブリヂストン・SUBARU・MS&AD・第一ライフグループの10銘柄でした。

TOPIX高配当40は、組入比率がわかっていない21位以下の20社を、2026年6月30日時点の指数の構成銘柄で数えています。

いちばん重なりが大きいのは日経高配当50と野村高配当70で、日経高配当50の50銘柄のうち35銘柄が野村高配当70にも入っています。
配当貴族は、どのETFとも重なりが10銘柄未満でした。

構成銘柄が違えば、配当の安定のしかたも違ってきます。
構成銘柄を1つずつ点数にして比べると、組入比率で重みを付けた平均点は配当貴族がいちばん高く、日経高配当50がいちばん低くなりました。
点数の付け方と結果は、次の記事で説明します。

まぐ
まぐ

5本全部に入ってるのが1社だけっていうのは意外やったな。

この比較から学べること

①「高配当ETF」という名前だけでは、構成銘柄はわからない

上位5本は、どれも高配当をうたうETFです。
それでも、5本すべてに入っている銘柄は大和ハウス工業の1つだけでした。
構成銘柄を決めているのは名前ではなく、連動する指数のルールです。

②利回りの高い順に選ぶと、利回りが高い理由までは見ない

日経高配当50・野村高配当70・TOPIX高配当40は、配当利回りの高い順に銘柄を選びます。
その分、株価が下がったせいで利回りが上がった銘柄も入ってきます。
MSCI高配当のように条件で絞るか、配当貴族のように配当を続けて出してきた実績で選ぶかで、構成銘柄が変わります。

③1銘柄をどれだけ組み入れるかで、値動きの元になる銘柄が変わる

時価総額で割り当てるMSCI高配当とTOPIX高配当40は、上位10銘柄で全体の45〜49%を占めます。
同じ金額ずつの野村高配当70は、上位10銘柄でも19%ほどです。
上位の比率が高いほど、その数銘柄の値動きや配当の増減がETF全体に大きく出ます。

④利回りの数字だけでなく、分配金の額の動きも見る

利回りは、分配金とETFの値段の両方で動きます。
ここ数年は、分配金が増えていても値段がそれ以上に上がったので、多くのETFで利回りが下がりました。
逆に2020年は、分配金が減ったのに利回りが上がったETFもありました。
利回りを見るときは、1口あたりの分配金が増えているか減っているかも一緒に見るのがいいと思います。

この記事の要点

高配当ETFは、配当の多い会社の株を1本でまとめて持てる
分配金は、構成銘柄の配当から信託報酬などの経費を引いた残り
純資産ランキング上位5本=日経高配当50・野村高配当70・MSCI高配当・TOPIX高配当40・配当貴族
違いは、どの銘柄を選ぶか(利回り順/条件で絞る/配当を増やしてきた実績)と、1銘柄をどれだけ組み入れるか
5本でのべ244銘柄・重なりを除くと139銘柄/5本すべてに入るのは大和ハウス工業だけ
分配金利回りは2018〜2025年は毎年日経高配当50がいちばん高く、直近1年は配当貴族がいちばん高い
高配当ETFを選ぶことは、どのルールで選ばれた銘柄に投資するかを選ぶこと

関連記事

▶ ETFとは?しくみと投資信託との違い
▶ 株式数比例配分方式とは
▶ NISAとは

よくある質問(FAQ)

Q1. 高配当ETFは、NISAで買えますか?

この記事の5本は、どれもNISAの成長投資枠で買えるで。
分配金を非課税で受け取るには、受け取り方を株式数比例配分方式にしておく必要があるんよ。

Q2. 2564や2529は、なんで入ってないんですか?

純資産総額の上位5本で比べたからや。
2026年10月末の時点で、2564は7位、2529は10位やった。

Q3. 1口いくらから買えますか?

ETFは株と同じで、1口の値段は日々動くんよ。
最低いくらで買えるかは、証券会社の画面でその日の値段と売買単位を見て確かめてな。

Q4. 分配金の利回りがいちばん高いのはどれですか?

直近1年の分配金を2026年10月30日の終値で割ると、配当貴族の3.38%がいちばん高かったで。
ただ、利回りは値段で毎日変わるし、2018年から2025年までは毎年日経高配当50がいちばん高かった。
利回りの順位だけで比べるより、どのルールで銘柄を選んでるかを先に見た方が、持ってから慌てずに済むと思う。

まぐのメモ

30銘柄を自分で選んで買うのは、それなりに手間がかかる。
ETFの方が楽やんって思う人がいるのは、もっともやと思う。
ただ、同じ高配当ETFでも、選び方の決まりでここまで構成銘柄が違うとは思ってなかった。
楽な方を選ぶにしても、どのルールで選ばれた銘柄に投資するかは自分で選んだ方がいいと思ってる。

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注意事項・データ出典

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。
純資産総額・信託報酬・決算日・組入銘柄は、各運用会社(野村アセットマネジメント、ブラックロック・ジャパン、大和アセットマネジメント、アセットマネジメントOne)の公表資料によります。
1651の組入比率の上位20社はみんかぶ、21位以下の銘柄は日本取引所グループの「TOPIX高配当40指数」構成銘柄一覧(2026年6月30日)によります。
分配金利回りの計算に使った終値はYahoo!ファイナンスによります。
指数のルールは、日本経済新聞社、野村フィデューシャリー・リサーチ&コンサルティング、MSCI、JPX総研、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスの公表資料によります。
数値は記事作成時点のもので、今後変わることがあります。

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