ナンピンとは?リスクとやり方をわかりやすく解説

ナンピンとは?リスクとやり方をわかりやすく解説 お金の言葉
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ナンピン買いのリスクとやり方を解説する4コマ漫画

ナンピンとは、持っている株が下がったときに買い足して、1株あたりの買値の平均を下げることです。
漢字では「難平」と書きます。
下がったという難しい場面で、買値を平らにならす、という意味です。

この記事では仕組みと計算例を先に見たうえで、ここではこの考え方を使っていない理由を書きます。

ただし、下がった株を買い足すこと自体はしています。
動作は同じなのに別のものだと言うのは、見ている数字が違うからです。
そこがこの記事のいちばん書きたいところです。

📝 この記事でわかること

✅ ナンピン=下がった株を買い足して、買値の平均を下げること
✅ 下がるほど平均は下がるが、下げ止まらなければ損は膨らむ
✅ 買値の平均は自分の記録であって、会社は何も変わっていない
✅ ここでは買値の平均を下げるための買い足しはしていない
✅ やっているのは、配当の薄い業種に足していく買い足し
✅ 一度に全部入れないのは、当てられないから

まぐ
まぐ

下がったときに買い足すんやったら、ナンピンしてるのと同じちゃうの?

チャッピー
チャッピー

手を動かしてる中身は同じやな。
ちゃうのは、何を見て買うかや。
ナンピンは自分の買値を見て決める。
こっちは配当がどこから来てるかを見て決めてる。
そこが変わると、やめどきも変わってくるんよ。

ナンピンの仕組み|買値の平均を下げる

計算そのものは単純です。
1,000円で100株買ったあとに株価が800円まで下がり、そこで100株を足したとします。

▶ (1,000円×100株+800円×100株)÷200株=900円

買値の平均が1,000円から900円になりました。
元の1,000円まで戻らなくても、900円まで戻れば含み損は消えます。
戻ってくるまでの距離が縮むのが、ナンピンの効き目です。

そのかわり、株数は2倍になっています。
ここからさらに下がった場合、値下がりの効き方も2倍になります。
距離を縮めたぶん、外れたときの傷が深くなる、という組み合わせです。

チャッピー
チャッピー

半分で買えたら得したように見えるけどな。

まぐ
まぐ

その感覚が曲者やねん。
安いところで拾えたかどうかは、あとにならんと分からへん。
買った瞬間に分かるのは、株数が倍になったことだけやな。

買値の平均が下がっても、会社は何も変わっていない

ここで一度、何が動いたのかを確かめておきます。

買い足したときに動く数字の比較図。ナンピンで動くのは自分の買値の平均だけで、配当で見ると動くのは受け取る金額の方
同じ「下がったから買い足す」でも、見ている数字が違う

動いたのは、買値の平均という自分の記録だけです。
会社の売上も利益も、1株あたりの配当も、何ひとつ変わっていません。
買値の平均は自分の口座の中にしかない数字で、相場はそれを知りません。

つまり「900円まで戻れば損が消える」というのは、自分の都合で引いた線です。
その線に向かって株価が戻る理由は、どこにもありません。

一方、配当で見ると動いた数字があります。
株数が100株から200株になったので、受け取る配当も2倍になりました。
受け取る金額は株数で決まり、買値は関係ありません。
配当がいくら入るかという話は配当とはに書きました。

チャッピー
チャッピー

取得単価が下がるのは、いいことちゃうん?

まぐ
まぐ

悪いことやないで。
ただ、それが良かったかどうかは株価が戻ったかどうかで決まる。
戻るかどうかは自分では決められへんから、そこを目的に置くと落ちつかへんのよ。

ここでやっている買い足しは、何を見ているか

毎月決まった額で買い足していますが、選び方は「下がった銘柄」ではありません。
見ているのは受け取る配当の偏りです。

1銘柄からの配当が全体の5%を超えないようにして、1業種からの配当が全体の1割を超えていないかを確かめます。
そのうえで、薄くなっているところから足します。
業種別に割った実際の数字はセクター投資とはに、選び方は買い増す銘柄と株数はこう決めるに載せました。

この決め方だと、結果として下がっている銘柄を買うことはあります。
株価が下がれば利回りは上がるので、同じ金額でも配当を多く拾えるからです。
ただし「下がったから買う」のではなく「配当の構成として薄いから買う」という順番です。

順番が違うだけに見えますが、やめどきが変わります。
買値を基準にすると、戻るまで買い続ける理由が残ります。
配当の構成を基準にすると、その業種が薄くなくなった時点で買う理由が消えます。
終わりが自分の外側で決まるのが、この決め方のいいところです。

まぐ
まぐ

同じ銘柄を何回も買うことはあるん?

チャッピー
チャッピー

あるで。
ただ配当が全体の5%に近づいてきたら、そこで止まる。
気持ちで止めるんやなくて、数字が先に止めてくれる形にしてあるんよ。

買う量を分けるのは、当てられないから

買うタイミングをまったく見ていないかというと、そうでもありません。
高配当株を買うのは安いところで利回りを取りにいく行為でもあるので、その意味ではタイミングの話が入ってきます。
需給が偏っていないかを見ることもあります。

ただ、それで底が読めるとは思っていません。
読み切れないので、1回で全部入れずに量を分けます。
3分の1ずつ、といった決まった刻み方をしているわけではなく、「一度に入れきらない」という程度の話です。

ナンピンとの違いは、下がったことをきっかけにしていない点です。
分けて買うのは、最初に買う時点からそう決めているだけで、下がったから追加する、という形にはしていません。

⚠️「何%下がったら何株足す」という決まりも作っていません。
そういう線を引くと、その線に届かせるために相場を見に行くことになるからです。
買うタイミングは、毎月の買い増しのときに来ます。

ナンピンが危ないと言われる理由

ナンピンが危ないとされる理由は、大きく2つあります。

1つ目は、1銘柄が膨らむことです。
買い足すたびにその会社の比率が上がるので、分けて持っていたはずのものが、いつのまにか偏ります。
考え方は分散投資とはに書きました。

2つ目は、取り返すことが目的になってしまうことです。
買値を基準に置くと、下がるほど「ここで足せば早く戻る」という理屈が立ちます。
会社の中身が悪くなっていても、その理屈は同じように立ってしまいます。

だから、下げた理由を確かめる必要があります。
相場全体が下げているだけなのか、その会社の稼ぐ力が落ちているのか。
見る場所は決算で、配当を出す余力が残っているかは配当性向で確かめられます。

ここでは減配や無配の発表が出たときだけ、買った理由が崩れたと考えます。
値段が下がったことそのものは、売る理由にも買い足す理由にもしていません。
この立場は損切りとはと対になっています。

チャッピー
チャッピー

下がってる理由が分からへんときは、どうしてるん?

まぐ
まぐ

分からへんうちは足さへんな。
決算を見て、配当を出す余力が残ってるかを確かめてからでも遅ないからな。
毎月の買い増しは次の月にも来るし、急いで決める場面やないんよ。

ドルコスト平均法との違い

ドルコスト平均法は、決まった間隔で決まった額を買い続けるやり方です。
相場を見ないので、上がっていても下がっていても同じ額を買います。

きっかけ見ている数字
ナンピン株価が下がったこと自分の買値の平均
ドルコスト平均法決めた日が来たこととくに見ない
ここでの買い足し決めた日が来たこと配当の偏り

この表でいうと、ここでやっているのはドルコスト平均法に近い形です。
毎月決まった額を買うところは同じで、その額をどの銘柄に割り振るかだけを自分で決めています。

まぐ
まぐ

毎月同じ額でいいんやったら、投信の積立と変わらへんのちゃう?

チャッピー
チャッピー

リズムは同じやな。
ちゃうのは、その額をどこに入れるかを自分で決めてるところや。
投信やと中身は決まってるけど、こっちは配当の薄いところを選んで足せる。
そのぶん手はかかるけどな。

まぐのメモ

買値の平均を下げることを、目的にしていた時期があります。
口座の画面に出ている損益の数字が小さくなると、それだけで安心できました。

やめたのは、その数字が誰にも関係ないと気づいたからです。
自分がいくらで買ったかは、会社も相場も知りません。
戻ってくる理由にはならない数字を、判断のよりどころにしていました。

いま買い足すときに見ているのは、配当がどこから来ているかです。
薄いところに足していくだけなので、下がったから買うのか、取り返したくて買うのかで迷う場面がなくなりました。

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よくある質問(FAQ)

Q1. ナンピンはやってもいいですか?

やったらあかん、とまでは思ってへんな。
ただ買値の平均を下げること自体は、会社の中身を何も変えてへん。
それを目的に置くと、戻るまで買い続ける理由が残ってまうから、こっちでは基準にしてへんのよ。

Q2. 何%下がったら買い足すというルールは作るべきですか?

こっちでは作ってへんな。
線を引くと、その線に届いたか毎日見に行くことになるからな。
買い足すのは毎月決まったときで、選ぶ基準は配当がどこから来てるかや。

Q3. 同じ銘柄を買い足していくのは分散が崩れませんか?

崩れるから、そこに線を引いてるで。
1銘柄からの配当が全体の5%を超えんように、1業種で1割を超えんようにしてる。
⚠️金額やなくて配当で数えるのがポイントで、減配で痛むのは配当の方やからな。

Q4. 買うタイミングは気にしていますか?

気にしてへんことはないで。
安いところで買えたら利回りが上がるから、そこは見てる。
ただ底は読み切れへんから、1回で全部入れんと量を分けてる。
3分の1ずつ、みたいなきっちりした決まりにはしてへんけどな。

まとめ

ナンピンは、下がった株を買い足して買値の平均を下げることです。
戻ってくるまでの距離は縮みますが、株数が増えているので下げ止まらなかったときの傷は深くなります。

そして買値の平均は、自分の口座の中にしかない数字です。
下げたところで会社の業績も配当も変わりませんし、相場がその線に向かって戻る理由もありません。

ここでやっている買い足しは、配当の偏りを見て薄いところに足していく形です。
結果として下がった銘柄を買うことはありますが、順番が逆になっています。
この順番だと、買う理由が消えるタイミングも自分の外側で決まります。

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