
損切りとは、含み損が出ている株を売って、損を確定させることです。
これ以上下がる前に手を引く、という判断です。
ロスカットやストップロスと呼ばれることもあります。
損切りは値段を基準にして売る判断です。
買った値段からいくら下がったら手放すかを、あらかじめ決めておく使い方をします。
この記事は、高配当株を長く持って配当を受け取り続ける立場から、損切りをどう扱っているかを整理する記事です。
先に書いておくと、値段が下がったことを理由に売る、という使い方はしていません。
使わない理由と、代わりに何をしているかを書きます。
📝 この記事でわかること
✅ 損切り=含み損の出ている株を売って損を確定させること
✅ 値段を基準にして売る判断の道具
✅ 配当で受け取る設計では、見るのは値段ではなく配当の方
✅ 下がった分を取り戻すのに要る上昇率は、深くなるほど急に増える
✅ だから切るのではなく、最初から1銘柄に大きく張らない

損切りって投資の基本やって、あちこちで書いてあるよな。





短期で売り買いするなら、たしかに要る道具やな。
値段が読めへんまま持ち続けたら、戻らんときに手が付けられんようになる。
ただそれは「値段で勝負してる」から要る話やねん。
損切りは、値段で売る判断の道具
損切りの使い方は、だいたい決まっています。
買う前に「ここまで下がったら売る」という値段を決めておき、そこに触れたら売る。
感情を挟まないように、あらかじめ注文を入れておく方法もあります。
この形が効くのは、値上がりを取りにいく投資のときです。
買った理由が「上がると思ったから」なら、下がった時点でその理由は崩れています。
だから値段が判断の材料になります。
配当を受け取るために買った場合は、買った理由そのものが違います。
買った理由は「この会社は配当を続けられそうだ」であって、「上がりそうだ」ではありません。
値段が下がっても、買った理由は崩れていないことになります。





そしたら、下がっても何もせんでいいってこと?





値段が下がっただけならな。
見てるのは配当が続きそうかどうかやから、そこが変わってへんなら持ったままや。
むしろ利回りは上がるから、買い増しの候補として見ることもある。
下げた日の受け止め方は株が下がったらどうするに書いたとおりやで。
下がった分を取り戻すのは、思ったより大変
損切りの必要性を説明するときによく出てくる算術があります。
これは事実として正しいので、先に見ておきます。


10%下がった株が元に戻るには11%の上昇で足ります。
50%下がると100%、つまり2倍にならないと戻りません。
70%下がれば233%です。
下げが深くなるほど、必要な上昇率は急に大きくなります。
ここから「だから早く切るべきだ」という結論が出てくることが多いのですが、受け取り方はもうひとつあります。
そもそも1銘柄がそこまで深く効かないようにしておく、という向きです。
切るのではなく、分散で備える
実録のポートフォリオは30銘柄に分けています。
1銘柄あたりの比率が小さいので、そのうちの1社が半分になっても、全体では大きな穴になりません。
同じ下げに対して、切る以外の備え方があるということです。
株数を決めるときの基準も、金額ではなく配当の偏りにしています。
1銘柄からの配当が全体の5%を超えないようにする、という決め方です。
受け取る金額で組んでいるので、減配のダメージを直接抑える形になります。
考え方は買い増す銘柄と株数はこう決めるに書きました。
損切りは「1つの判断ミスを小さく終わらせる」道具です。
分散は「1つの判断ミスが全体に効かないようにする」備えです。
どちらも同じ問題に向き合っていますが、効かせる時点が違います。
分散は買う前に効き、損切りは買ったあとに効きます。
下がったあとに買い足す側の話はナンピンとはにまとめました。





分散しとけば、損切りは要らんようになるん?





要らんとまでは言わへんな。
ただ、買ったあとに毎回どうするか悩む場面はだいぶ減る。
先に配分で手を打ってあるから、下げた日は放っといていいようになるねん。
悩む回数を減らす方に手間をかけてる、という感じやな。
それでも売る場面はある
値段では売りませんが、売る場面がまったくないわけではありません。
買った理由が消えたときです。
配当を受け取るために買っているので、その配当が続かなくなったときがそれにあたります。
減配や無配の発表は、そのまま買った理由が崩れたということです。
利益が落ちて配当を出す余力がなくなっている場合も、同じ方向の話になります。
こうした判断の材料は決算に出てくるので、読み方は決算とはに書いています。
ここで大事なのは、判断の材料が値段ではないことです。
同じ「売る」でも、値段を見て売るのか、配当の見通しを見て売るのかで、まったく別の判断になります。
含み損が出ているかどうかは、この判断に関係しません。





含み損が出てても、配当が続いてるなら持っとくってこと?





そうやな。
受け取ってるのは配当やから、そっちが続いてるなら目的は果たせてる。
含み損は「いま売ったらこうなる」という数字で、売らへんかったら確定せえへん。
見る場所が違うだけやと思ってる。
まぐのメモ
損切りの値段を決めて注文を入れておく、ということはしていません。
値段で売る前提で組んでいないので、その注文を入れる場面が出てきません。
代わりに、買う前の配分でほとんどの手当てを済ませています。
短期で値上がりを取りにいくなら、損切りは必要な道具だと思います。
ここで使っていないのは、道具が悪いからではなく、使う場面がないからです。
同じ言葉でも、何を目的に持っているかで要る要らないが変わります。
よくある質問(FAQ)
Q1. 損切りラインは何%に設定するのがいいですか?
こっちでは決めてへんな。
値段で売る前提やないから、そのラインを置く場所がないんよ。
短期で値上がりを取りにいくなら要る話やと思うけど、それはまた別の投資の話やな。
Q2. 含み損が大きくなってきたら、いったん売った方がいいですか?
含み損の大きさだけでは決めてへん。
見てるのは配当が続きそうかどうかで、そこが変わってへんなら持ったままや。
⚠️ただし減配や無配の発表が出たら、それは買った理由が崩れたということやから別の話になるで。
Q3. 塩漬けになるのは良くないのでは?
配当が入ってるなら、塩漬けとはちょっと違うと思ってる。
塩漬けは「戻るのを待つだけで何も入ってけえへん」状態やからな。
受け取りが続いてるかどうかで、同じ含み損でも意味が変わるんよ。
Q4. 分散していれば損切りは考えなくていいですか?
考えんでいい、とまでは言わへん。
ただ買う前に配分で手を打ってあると、下げた日に慌てる場面は減る。
1銘柄からの配当が全体の5%を超えんようにしてるのも、そのための線引きやで。
まとめ
損切りは、含み損の出ている株を売って損を確定させることです。
値段を基準にして売る判断の道具で、値上がりを取りにいく投資では必要になります。
配当を受け取るために買っている場合、買った理由は値段ではありません。
だから値段が下がっただけでは、その理由は崩れていないことになります。
売る場面があるとすれば、配当が続かなくなったときです。
下がった分を取り戻すのが大変なのは事実です。
そこへの備え方が、切ることだけではないというだけです。
1銘柄に大きく張らない形にしておけば、同じ下げでも全体への効き方が変わります。
▶ 株が下がったらどうする?高配当株投資家の受け止め方
▶ 分散投資とは?リスクを抑える基本の考え方をわかりやすく解説
▶ 高配当株ポートフォリオのメンテナンス|買い増す銘柄と株数はこう決める
▶ 決算とは?投資家が注目すべきポイントをわかりやすく解説
▶ 「高配当株はやめとけ」は本当か?よく言われる理由7つに正面から答える
▶ 高配当株とは?メリットと選び方をわかりやすく解説
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