
出来高とは、一定の期間に売買が成立した株数のことです。
日足のチャートなら、その日1日に何株の取引が成立したかを表します。
株価チャートの下に棒グラフで表示されているのが、たいてい出来高です。
株価が「いくらで取引されたか」を表すのに対して、出来高は「どれだけの量が取引されたか」を表します。
同じ100円の値上がりでも、ごく少ない売買で付いた100円と、普段の何倍もの売買を伴った100円では、意味が変わります。
ただし、この記事は出来高で売買のタイミングを計るための記事ではありません。
このサイトは高配当株を長く持って配当を受け取り続ける前提で書いています。
出来高はその日の動きにどれだけの人が付いてきたかを確かめる材料として使っていて、出来高が増えたから買う、という使い方はしていません。
移動平均線と同じ線引きです。
📝 この記事でわかること
✅ 出来高=成立した売買の株数。
売買代金は金額なので別もの
✅ 株価と出来高の組み合わせで、その動きの厚みが見える
✅ このサイトでの使い方=動きの厚みの確認に使い、売買の合図には使わない
✅ 出来高が急に増えるのは決算やIRなど理由があるとき
✅ 出来高が多い=上がる、ではない(買いと売りの合計だから)
✅ 出来高でわかることと、わからないこと
出来高とは|成立した売買の株数
出来高は、売り注文と買い注文が成立した株数を数えたものです。
1,000株の売りと1,000株の買いが成立したら、出来高は1,000株です。
売りと買いを足して2,000株になるわけではありません。
集計する期間は、見ているチャートに合わせて変わります。
日足なら1日分、週足なら1週間分の合計です。
証券会社のチャート画面では、ローソク足の下に棒グラフで並んでいることがほとんどです。

出来高が多い日って、何が起きてるん?





その値段でええと考えた人が、普段より多かったということやな。
決算が出た日とか、大きなニュースがあった日に増えることが多い。
逆に何も材料がない日は、静かなまま終わるで。
出来高と売買代金の違い|株数か、金額か
よく並べて出てくるのが売買代金です。
出来高が株数なのに対して、売買代金は金額です。
株価500円の株が10万株売買されたら、売買代金は5,000万円になります。
| 単位 | 向いている使い方 | |
|---|---|---|
| 出来高 | 株数 | 同じ銘柄の、いつもと比べてどうかを見る |
| 売買代金 | 金額 | 銘柄どうしを比べる、市場全体の活況を見る |
1株が数万円する株と、1株が数百円の株では、同じ株数でも動いた金額がまったく違います。
だから銘柄をまたいで比べるときや、市場全体の話をするときは売買代金のほうが使われます。
ニュースで「東証プライムの売買代金は◯兆円」と言うのは、そのためです。





どっちを見たらええか迷うな。





1つの銘柄をずっと見てるなら出来高でええで。
株価がそんなに変わらへんから、株数のままでも比べられる。
市場全体の話とか、値段の違う株どうしを並べるときは売買代金やな。
読み方|株価の動きと組み合わせて見る
出来高は単独ではあまり意味を持ちません。
株価がどちらに動いたかと組み合わせて、はじめて読めるようになります。
| 株価 | 出来高 | その日に起きたこと |
|---|---|---|
| 上がった | 多い | 多くの売買を伴って上がった |
| 上がった | 少ない | 少ない売買で上がった |
| 下がった | 多い | 多くの売買を伴って下がった |
| 下がった | 少ない | 少ない売買で下がった |


図中の「平均の2倍で異常出来高」などの数字は広く言われる目安で、根拠のある基準ではありません
多いか少ないかは、その銘柄の普段と比べて判断します。
1日に何百万株も動く銘柄と、数千株しか動かない銘柄では、水準がまったく違うためです。
25日移動平均の出来高が一緒に表示されるチャートも多いので、それと見比べると早いです。





何倍やったら「多い」って言えるん?





決まった線はないんよ。
「2倍で異常」みたいな目安はよう見かけるけど、誰かが確かめた数字やない。
銘柄ごとに普段の水準が違うから、その株のいつもと比べるしかないな。
このサイトでの使い方|動きの厚みは見る、売買の合図には使わない
出来高も移動平均線と同じで、使う場面を限っています。
使うのは、大きく動いた日に、その動きがどれくらいの売買を伴っていたかを確かめるときです。
たとえば2026年8月7日、TOYO TIREが決算を発表した日の株価は14.22%下げました。
この日の出来高は7,377,300株で、直近25営業日の平均のおよそ10倍です。
普段の10倍の売買を伴って14%下げた、と書けば、その日の反応の大きさが伝わります。
少ない売買で付いた14%とは、意味が違うためです。
市場全体の話をするときは売買代金を使います。
毎週の相場振り返りでは、その日の売買代金を必ず書いています。
2026年8月3日は11兆7,886億円、8月7日は10兆8,960億円でした。
同じ下落でも、閑散のなかで下げたのか、大商いのなかで下げたのかで、書き方が変わります。
使わないのは、買う・売るを決めるときです。
出来高が急増したから買う、出来高を伴って高値を抜けたから乗る、ということはしていません。
理由は移動平均線のときと同じです。
売買の合図に使わない理由
①売るのは前提が崩れたときだけと決めている(不祥事・想定以上の減配・乗り換え候補の出現・TOB)。
出来高の増減はこのどれでもない
②目的が配当を受け取り続けることなので、出来高が何倍になっても受け取る配当は変わらない
③出来高が増えた理由は、増えたあとにニュースを見て初めてわかる
③は出来高という数字の性質です。
出来高そのものは「多かった」としか言いません。
何があったのかは、決算短信や適時開示を見にいって初めてわかります。
TOYO TIREの例でいえば、出来高が10倍になったことより、その中身が経常利益は上方修正なのに営業利益は下方修正だったことのほうが、持ち続けるかどうかの判断には効いてきます。





出来高が増えた日は、何か見にいくん?





持ってる会社やったら、何があったかは確かめるな。
決算か、開示か、それとも指数の入れ替えみたいな話か。
そこで見るのは出来高やなくて中身のほうやで。
出来高が急に増えるのはどんなときか
出来高が普段より大きく増えるときは、たいてい理由があります。
出来高が増える主な理由
決算の発表(とくに業績予想や配当予想の修正を伴うとき)
会社からの開示(新規事業・提携・自社株買いなど)
指数への採用や除外
大株主の異動(大量保有報告書の提出)
その業種全体に関わるニュース
逆に、材料がない時期や大型連休の前後は静かになります。
売買が少ない日は、少しの注文でも株価が動きやすくなります。
薄商いという言い方をするのは、この状態のことです。





指数への採用で出来高が増えるのはなんで?





その指数に連動する投資信託が、まとめて買わなあかんくなるからやな。
決まった日に大きな注文が入るぶん、出来高が跳ねる。
会社の中身が変わったわけやないから、そこは分けて考えるとこやで。
出来高でよくある誤解|多い=上がる、ではない
いちばん多い誤解が「出来高が多い銘柄は上がる」という受け取り方です。
出来高は売った人と買った人の両方がいて初めて成立する数字です。
大きく売られた日も、出来高は増えます。
実際、さきほどのTOYO TIREの例は、出来高が10倍になりながら株価は14%下げています。
出来高が教えてくれるのは動きの厚みであって、向きではありません。
向きは株価のほうを見ます。





じゃあ出来高だけ見てても意味ないんかな。





単独やと使いどころが少ないな。
株価とセットで初めて「厚みのある動きやったんか」がわかる。
そこから先、なんでそうなったかは決算を見にいくしかないで。
出来高でわかること、わからないこと
| わかること | わからないこと |
|---|---|
| その日どれだけの売買が成立したか | 買った人と売った人のどちらが優勢だったか |
| いつもと比べて多いか少ないか | なぜ増えたのか |
| その動きが厚みを伴っていたか | これから上がるのか下がるのか |
| 市場全体が活況か閑散か(売買代金) | その会社が配当を払い続けられるか |
右の列を確かめるには、決算短信や株主還元方針を開くことになります。
長く持つ前提だと、判断に効いてくるのは右の列のほうです。





左の列だけでも、けっこう分かった気になれそうやけどな。





そこが落とし穴やと思う。
厚みのある動きやった、までは言えても、なんでそうなったかは何も言うてへん。
そこで止まると、値動きの実況だけで終わってまうな。
まとめ|向きを教える数字やなく、厚みを表す数字
この記事のまとめ
出来高=成立した売買の株数。
売買代金は金額なので別もの
株価の動きと組み合わせて、その日の動きの厚みを見る
多い少ないはその銘柄の普段と比べる。
決まった倍率の基準はない
このサイトでは動きの厚みの確認に使い、売買の合図には使っていない
出来高が増えた理由は、決算や開示を見にいって初めてわかる
出来高は、これから上がるか下がるかを教えてくれる数字ではありません。
その日の動きに、どれだけの人が付いてきたかを表す数字です。
そこまでと割り切れば、相場の話を読むときに役立ちます。
そして、前提が崩れない限り基本は売らずに、元本を保ちながら配当を受け取り続ける。
この形で見ていくなら、棒グラフの高さより先に見るものがあります。
まぐのメモ
毎週の相場振り返りで、その日の売買代金を必ず書いています。
「10兆円台の商いのなかで下げた」と書けるかどうかで、同じ下落でも印象が変わるからです。
個別の銘柄では、持っている会社が大きく動いた日に出来高を見ます。
8月7日のTOYO TIREのように普段の10倍動いていれば、それだけの人が反応したということです。
ただ、そこで確かめにいくのは決算の中身であって、棒グラフの高さではありません。
毎日チャートを開いて出来高を記録する、といったことはしていません。
30銘柄を持っていますが、出来高で買い増す銘柄を決めたこともないです。
見ているのは配当と、それを払えるだけ稼げているかのほうです。
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よくある質問(FAQ)
Q1. 出来高が何倍になったら「多い」と言えますか?
決まった線はないんよ。
「平均の2倍で異常出来高」みたいな目安はよう紹介されるけど、誰かが検証して出した数字やない。
銘柄ごとに普段の水準がまるで違うから、その株のいつもと比べるしかないな。
チャートに25日平均の出来高が一緒に出てるツールが多いから、それと見比べたら早いで。
Q2. 出来高が急増した銘柄は買ったほうがいいですか?
ここでは買う理由にはしてへんな。
出来高は買いと売りの合計やから、大きく売られた日も増えるんよ。
実際、8月7日のTOYO TIREは出来高が普段の10倍になりながら株価は14%下げてる。
急増を見つけたら、まず何があったかを決算や開示で確かめる。
買うかどうかはそのあとの話やで。
Q3. 長期で持つなら、出来高は見なくてもいいですか?
毎日見る必要はないと思うで。
ただ、持ってる会社が大きく動いた日に、それが厚みのある動きやったかどうかは知っといて損はない。
少ない売買で付いた値段なら、翌日には戻ることもあるからな。
とはいえ、そこで見にいくのは出来高やなくて決算の中身や。
配当を払えるだけ稼げてるかが、いちばん効いてくるところやで。
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