
ボリンジャーバンドとは、移動平均線を真ん中に置いて、その上下に値動きのばらつきの幅を帯のように描いたテクニカル指標です。
考案したジョン・ボリンジャーの名前が付いています。
帯の幅は標準偏差(σ)で決まります。
値動きが荒い時期は帯が広がり、静かな時期は帯が縮みます。
いまこの銘柄がどれくらい振れているかを、見た目で表した指標です。
先に立ち位置を書いておきます。
このサイトではボリンジャーバンドを売買の判断に使っていません。
帯の端に触れたら反対に動く、といった使い方を前提にした指標であり、高配当株を長く持って配当を受け取り続けるという目的と、道具の役割が合わないためです。
この記事では、指標としての意味を説明したうえで、その線引きの理由まで書きます。
📝 この記事でわかること
✅ ボリンジャーバンド=移動平均線の上下にばらつきの幅を帯で描いたもの
✅ 帯の幅は標準偏差(σ)。
値動きが荒いと広がり、静かだと縮む
✅ 「±2σに95%が収まる」は正規分布を前提にした話で、株価はそのとおりには動かない
✅ このサイトで売買の判断に使っていない理由
✅ ばらつきの大きさという考え方自体は、リスクの話につながる
✅ ボリンジャーバンドでわかることと、わからないこと
ボリンジャーバンドとは|移動平均線に、ばらつきの幅を重ねたもの
真ん中の線は移動平均線です。
日足では20日移動平均が使われることが多く、そこを基準にします。
その上下に引かれる帯の幅が標準偏差です。
標準偏差は、数字がどれくらいばらついているかを表すもので、σ(シグマ)と書きます。
1σ・2σ・3σと、幅を何段階か重ねて表示するのが一般的です。

σって聞くだけで身構えてまうわ。





中身は「普段からどれくらい散らばってるか」を1つの数字にしただけやで。
散らばりが大きいほどσも大きい。
帯の幅を見てたら、計算せんでも感覚は掴めるはずや。


荒れているときは広がり、静かなときは縮む(イメージ図)
図のとおり、株価が同じくらいの水準にいても、帯の幅はまったく違います。
80日目から100日目あたりは大きく上下しているので帯が広く、130日目以降は落ち着いているので帯が細くなっています。





帯が広いときと狭いとき、どっちがええとかあるん?





良し悪しの話やないな。
広いときは荒れてる、狭いときは静か、というだけや。
同じ会社でも時期によって変わるし、銘柄によっても違うで。
±2σに95%という説明について
ボリンジャーバンドの解説では、ほぼ必ずこの数字が出てきます。
よく紹介される数字
±1σの範囲に約68%が収まる
±2σの範囲に約95%が収まる
±3σの範囲に約99.7%が収まる
これはデータが正規分布していればそうなる、という統計の性質です。
つりがね型に散らばっているときの割合を指しています。
ただし、株価の値動きは正規分布しません。
普段はほとんど動かないのに、たまに大きく飛ぶという偏り方をします。
大きく動く日は、正規分布から計算した回数よりも多く起きます。
だから「95%の確率で±2σに収まる」と受け取るのは、少し話が違います。
帯からはみ出すのは、めったにないことではありません。
決算の日や、相場全体が大きく動いた日には普通に起きます。





じゃあ2σを超えたら行きすぎ、とも言えへんのか。





普段より大きい動きやった、とは言えるな。
ただ、そこから戻るかどうかは別の話や。
はみ出したまま、そっちの方向へ進んでいくこともあるからな。
帯が広がるとき、縮むとき
帯の幅が変わる動きには名前が付いています。
| 名前 | 起きていること |
|---|---|
| スクイーズ | 帯が縮む。 値動きが小さくなっている |
| エクスパンション | 帯が広がる。 値動きが大きくなっている |
静かな時期が続いたあとに大きく動きだす、という順番で語られることが多い言葉です。
ただし帯の幅が教えてくれるのは、いま荒れているかどうかまでです。
次にどちらへ動くかは入っていません。
帯に沿って株価が動き続ける形をバンドウォークと呼びます。
図の80日目から95日目あたりが、それに近い形です。
端に触れたら戻る、という前提が当てはまらない場面があるということです。





スクイーズのあとは必ず大きく動くん?





そう言われることは多いけど、必ずやない。
静かなまま何ヶ月も続くこともあるからな。
しかも動きだしたとして、上か下かは帯には書いてへんで。
このサイトで売買の判断に使っていない理由
ボリンジャーバンドは、帯の端を目印にして売買する使い方で紹介されることが多い指標です。
下の帯に触れたら買い、上の帯に触れたら売り、という形です。
このサイトでは、その使い方をしていません。
売買の判断に使っていない理由
①帯の端に触れることは、めったにないことではない。
決算の日には普通に起きる
②はみ出したまま同じ方向へ進み続けることがある(バンドウォーク)
③帯の材料は株価だけ。
会社が配当を払えているかは入っていない
③はMACDやRSIと同じ理由です。
帯の中心は移動平均線、幅は株価のばらつき。
どちらも材料は株価なので、配当を利益で無理なく賄えているかは映りません。
ただし、ばらつきという考え方そのものは無関係ではありません。
投資でいうリスクは、損することではなく値動きの振れ幅を指す言葉です。
帯が広い銘柄は振れ幅が大きい、という見方は、そのリスクの話と地続きです。
そこは指標として使うというより、言葉の意味を掴む助けになります。





帯が広い会社は避けたほうがええんかな?





振れ幅の大きさだけで決めることはせえへんな。
見てるのは配当を払い続けられるかやから、そこが確かなら株価は振れてもかまへん。
むしろ振れたおかげで利回りが上がることもあるしな。
ボリンジャーバンドでわかること、わからないこと
| わかること | わからないこと |
|---|---|
| いまの値動きが荒いか静かか | その会社がいくら稼いでいるか |
| 株価が平均からどれくらい離れているか | 配当を無理なく払えているか |
| 過去と比べて振れ幅が変わったか | 次にどちらへ動くか |
| 帯からはみ出した日がいつか | なぜはみ出したのか |
右の列は決算短信や株主還元方針を開かないとわかりません。
長く持つ前提だと、判断に効いてくるのは右の列のほうです。





左の列だけでも、けっこう分かった気になれそうやな。





そこが落とし穴やと思う。
荒れてる静かは言えても、なんでそうなってるかは何も言うてへん。
そこで止まると、値動きの実況で終わってまうな。





帯からはみ出した日は、何か見にいくん?





持ってる会社やったら、何があったかは確かめるな。
決算か、開示か、業界全体の話か。
そこで見るのは帯やなくて、中身のほうやで。
まとめ|ばらつきの大きさは分かるが、向きは入っていない
この記事のまとめ
ボリンジャーバンド=移動平均線の上下に、ばらつきの幅(σ)を帯で描いたもの
帯が広い=値動きが荒い、狭い=静か
「±2σに95%」は正規分布を前提にした話。
株価は大きく動く日がそれより多い
このサイトでは売買の判断に使っていない
ただし、ばらつき=リスクという考え方自体は、投資の土台の話につながる
ボリンジャーバンドは、いまの値動きがどれくらい荒いかを見せてくれる指標です。
ただ、そこに向きは入っていません。
配当を受け取り続けることを目的にするなら、確かめる先は決算のほうになります。
そして、前提が崩れない限り基本は売らずに、元本を保ちながら配当を受け取り続ける。
この形で見ていくなら、帯の端より先に見るものがあります。
まぐのメモ
ボリンジャーバンドで面白いと思ったのは、標準偏差という考え方のほうでした。
投資でいうリスクは損することではなく振れ幅のことだ、という説明は言葉だけだと入ってきにくいのですが、帯の広がり縮みを見ると腑に落ちます。
ただ、それと売買を決めることは別でした。
下の帯に触れたから買う、という判断はしていません。
触れた理由が決算の内容なら、そこを見ないまま買うことになるからです。
持っている30銘柄には、振れ幅の大きい会社も小さい会社も混ざっています。
選ぶときに帯の広さは見ていません。
見ているのは、配当を無理なく払えているかどうかです。
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よくある質問(FAQ)
Q1. ±2σに95%収まるなら、はみ出したときは買い時ではないですか?
その95%は、値動きが正規分布してたらそうなる、という話やねん。
実際の株価は、たまに大きく飛ぶ偏り方をするから、はみ出す日は計算より多い。
決算の日なんかは普通にはみ出すしな。
はみ出したこと自体より、なんではみ出したかを見るほうが役に立つと思うで。
Q2. バンドが縮んできたら、大きく動く前触れですか?
静かな時期のあとに動きだす、とはよく言われるな。
ただ、縮んだまま静かなままということもあるし、動きだしても上か下かは帯には入ってへん。
帯が教えてくれるのは、いま荒れてるか静かかまでや。
そこから先を当てにいくかどうかが、時間軸の違いやと思うで。
Q3. 長期で持つなら、ボリンジャーバンドは覚えなくてもいいですか?
売買に使わへんのなら、覚えんでも困らへんで。
ただ、標準偏差=ばらつきという考え方は知っといて損はない。
投資でいうリスクは損することやなくて値動きの振れ幅のことやから、そこと地続きの話やねん。
帯の広がり縮みを見ると、その意味が掴みやすいと思うで。
📈 この用語を使って実際の銘柄を見てみる?
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✅ KDDI(9433)|24期連続増配・利回り3.08%
✅ NTT(9432)|15期連続増配・利回り3.5%
✅ アサヒGHD(2502)|18期連続増配・利回り3.4%
✅ 日本製鉄(5401)|PBR0.56・利回り4-5%
✅ JT(2914)|配当利回り4%超え
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