
純利益率とは、売上のうちどれだけが最終的な利益として残ったかを示す割合です。
計算は「当期純利益 ÷ 売上高 × 100」になります。
税金まで引いたあとの数字なので、株主の取り分としていちばん手前にある利益です。
配当はここから出ますし、EPSもこの利益から計算されます。
ただし、高配当株ランキングの作り方で使っている8つの採点項目に、純利益率は入れていません。
この記事では計算のしかたと、入れていない理由を書きます。
📝 この記事でわかること
✅ 純利益率=当期純利益 ÷ 売上高 税金まで引いたあとの割合
✅ 配当もEPSも、この利益から出てくる
✅ ただし特別損益と税金で一年ごとに大きく振れる
✅ 跳ねた年は、実力が上がった年とはかぎらない
✅ だからここでは採点の8項目に入れていない
✅ 本業の稼ぎは営業利益率、現金の出入りはキャッシュフローで見ている

最終的な利益やったら、いちばん大事な数字ちゃうの?





結果としてはそうやねん。
ただ、その年だけの出来事がまるごと入ってくるんよ。
土地を売った年は跳ねるし、減損を出した年は沈む。
会社の実力とは別のもんが混ざってまうんや。
純利益率の計算と、営業利益率との違い
純利益率は、当期純利益を売上高で割った数字です。
当期純利益は、売上からすべての費用と税金を引いたあとに残る最後の利益です。
同じ利益率でも、営業利益率とは、引いているものが違う点に注意が要ります。
| 何を引いたあとか | 混ざるもの | |
|---|---|---|
| 営業利益率 | 売上原価と販管費まで | 本業だけ |
| 純利益率 | 利息・株の売却損益・特別損益・税金まで | その年だけの出来事も入る |
5つの利益がどの順番で並んでいるかは利益とはにまとめました。
営業利益より下の段階では、本業と関係のない要素が足し引きされるのが特徴です。
純利益率は、一年ごとに大きく振れる


純利益には、その年だけの出来事が入ってきます。
持っていた土地や株を売れば利益が乗りますし、工場やのれんの価値を見直せば損失が乗ります。
図のように、営業利益率が横ばいのままでも純利益率だけが跳ねたり沈んだりします。
つまり純利益率が上がった年が、実力の上がった年とはかぎらないということです。
税金の影響もあります。
過去の赤字を繰り越している会社は税負担が軽くなりますし、税制が変われば同じ利益でも手取りが変わります。
本業の話ではないところで、数字が動くことになります。





跳ねたのか実力なのか、どう見分けたらいいん?





営業利益率と並べたら、だいたい分かるで。
営業の方が動いてへんのに純利益だけ動いてたら、その年だけの話や。
決算短信を見たら、特別損益に何が乗ったかも書いてあるからな。





税金の話まで入ってくるんか。
それは会社の力とは言えへんな。





赤字を繰り越してる会社は税金が軽くなるからな。
同じだけ稼いでても、手元に残る割合が変わってまう。
本業の比べっこをしたいときには、そこが邪魔になるんよ。
ここでは採点の8項目に入れていない
8つの採点項目は、1株配当・売上高・EPS・営業利益率・自己資本比率・営業キャッシュフロー・現金・配当性向です。
純利益率はここに入っていません。
見たいのが「配当を続けられるか」だからです。
一年ごとに大きく振れる数字は、その判断に向きません。
10年分を並べても、良い年と悪い年のどちらを信じればいいのか決めにくくなります。
そのかわり、近いことは別の項目で見ています。
| 知りたいこと | 使っている項目 |
|---|---|
| 本業でどれだけ稼げているか | ④営業利益率 |
| 株主1人あたりの取り分が育っているか | ③EPS(2倍の重み) |
| 現金が実際に入ってきているか | ⑥営業キャッシュフロー |
| 配当に回しすぎていないか | ⑧配当性向 |
純利益そのものを見ていないわけではありません。
EPSは純利益を株数で割った数字ですし、配当性向も純利益に対する割合です。
純利益は使っていて、純利益「率」を項目にしていないという言い方が正確です。





率にせんかったら、規模の大きい会社が有利にならへんの?





そこはEPSで見てるから大丈夫やな。
1株あたりに直したら、規模の大小はならされる。
率で比べたい場面もあるけど、そのときは本業だけの営業利益率の方を使ってるで。





他のサイトやと純利益率をよう見かけるけどな。





会社の総合力を見るなら、たしかに分かりやすい数字やと思う。
ただこっちが見たいのは「配当が続くか」の1点やからな。
目的が違うと、使う数字も変わってくるということやで。
まぐのメモ
純利益率をスクリーニングの条件にしなかったのは、年によって通ったり落ちたりしてしまうからです。
同じ会社が去年は条件を満たしていて、今年は落ちる、ということが起きます。
理由を確かめると、たいてい土地を売った年か、減損を出した年です。
本業は何も変わっていないのに、条件の方が振り回されることになります。
毎月同じ手順で並べ直したいので、そこがぶれる項目は入れにくいという事情もあります。
いまは営業利益率とキャッシュフローで見ています。
純利益はEPSと配当性向という形で採点に入っているので、見ていないわけではありません。
率という形にしなかった、というだけです。
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よくある質問(FAQ)
Q1. 純利益率は何%あれば優良ですか?
こっちでは合格ラインを決めてへんな。
そもそも採点の8項目に入れてへんからや。
⚠️一年ごとに大きく振れる数字やから、何%で線を引いても年によって通ったり落ちたりするんよ。
Q2. 純利益率と営業利益率、どちらを見るべきですか?
配当が続くかを見たいなら営業利益率の方やな。
本業だけの数字やから、その会社の実力がそのまま出る。
純利益率は結果の数字で、その年だけの出来事も混ざってくるからな。
Q3. 純利益率が急に上がった会社はどう見ますか?
まず営業利益率と並べてみるで。
営業の方が動いてへんのに純利益だけ跳ねてたら、土地や株を売った年やと思っていい。
決算短信の特別損益を見たら、何が乗ったか書いてあるからな。
Q4. 純利益を見なくていいということですか?
見てるで。
EPSは純利益を株数で割った数字やし、配当性向も純利益に対する割合や。
純利益は使ってて、純利益「率」を項目にしてへんというだけやな。
まとめ
純利益率は、売上のうちどれだけが最終的な利益として残ったかを示す割合です。
税金まで引いたあとの数字で、配当もEPSもここから出てきます。
ただし特別損益や税金の影響で、一年ごとに大きく振れます。
営業利益率が横ばいのままでも、純利益率だけが跳ねたり沈んだりします。
上がった年が、実力の上がった年とはかぎりません。
だからここでは、採点の8項目に入れていません。
本業の稼ぎは営業利益率、現金の出入りは営業キャッシュフローで見ています。
純利益そのものはEPSと配当性向という形で採点に入っています。
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