CPIは、消費者が買うモノやサービスの値段を集めて指数にしたものです。
日本語では消費者物価指数といい、毎月発表されます。
物価が上がっているかどうかを測る、いちばん基本のものさしです。
中央銀行が金利を決めるときに見ているのもこの数字です。
だから発表のたびに株価も為替も反応します。
ただし反応するのは、数字そのものではありません。
この記事では、CPIに3つの種類がある理由、日本と米国で「コア」の意味が違うこと、そして市場が反応しているのが何なのかを整理します。
📝 この記事でわかること
✅ CPI=消費者が買うものの値段を指数にしたもの
✅ 毎月発表され、物価の動きを測る基本のものさし
✅ 総合・コア・コアコアの3種類がある
✅ 日本と米国で「コア」の意味が違う
✅ 中央銀行が金利を決めるときの判断材料になる
✅ 市場が反応するのは、予想との差のほう


CPIって、要は物価が上がったかどうかの数字やんな?





そうやな。
食品も電気代も家賃も、ぜんぶまとめて指数にしてる。
1年前と比べて何%上がったか、という形で出てくることが多い。
CPIとは?買い物かごの値段を測る
CPIは、家計が買うものを一定の組み合わせで決めておき、その合計がいくらになるかを毎月調べたものです。
食品、住居費、光熱費、交通費、衣類など、幅広い品目が入ります。
見るときは、たいてい1年前の同じ月と比べます。
「CPIが2%上昇」というのは、去年の同じ月より2%高くなった、という意味です。
組み合わせの中身と重みは、実際の家計の支出に合わせて定期的に見直されます。
だから「実感と違う」と言われることがあるのは、自分の買い物と平均のずれから来ています。
CPIには3つの種類がある
ニュースで出てくるCPIには、いくつかの種類があります。
何を除いて計算しているかで区別されます。
| 呼び方 | 除いているもの | なぜ除くのか |
|---|---|---|
| 総合 | 何も除かない | 実際の暮らしにいちばん近い |
| コア(日本) | 生鮮食品 | 天候で大きく振れるため |
| コアコア(日本) | 生鮮食品とエネルギー | 資源価格の影響も外すため |
| コア(米国) | 食品とエネルギー | 日本の「コアコア」に近い |
注意したいのは、日本と米国で「コア」の意味が違うことです。
日本のコアは生鮮食品だけを除きますが、米国のコアは食品とエネルギーの両方を除きます。
同じ言葉なのに中身が違うので、日米を比べるときは何を除いた数字かを確かめる必要があります。
なぜ除くのかというと、天候や資源価格で大きく振れる部分を外したほうが、物価の基調が見えやすいからです。
中央銀行が金利を判断するときも、除いた数字のほうを重く見ます。





同じ「コア」やのに、日米で意味がちがうんか。





そこは引っかかりやすいとこやな。
日本は生鮮だけ、米国は食品とエネルギーの両方を除いてる。
並べて比べるときは、何を除いた数字なんかを見んと話が合わへん。
日本と米国では動き方が違ってきた
CPIは国ごとに集計されるので、動き方も国ごとに違います。
とくに近年は、日本と米国で差がはっきり出ました。


米国では物価が急に上がり、中央銀行が急いで金利を上げる展開になりました。
日本は上がり方が遅く、幅も小さかったので、金利は長く動きませんでした。
この差が、そのまま金利差になり、為替に出ました。
円安が続いた背景には、この物価の差があります。
詳しくは為替の記事に書きました。





日本だけ物価が上がらへんかったのは、なんでなんやろ。





そこは一言では言えへんな。
賃金が上がりにくかったこと、値上げしにくい空気があったこと、いろいろ重なってる。
ただ、その結果が金利差になって円安につながった、という順番や。
市場が反応しているのは「予想との差」
CPIの発表日に株価や為替が大きく動くことがあります。
ただ、動いている理由は誤解されやすいところです。
市場が反応しているのは、数字そのものではなく、事前の予想とのずれです。
たとえば3%という数字が出たとして、予想が3%なら、ほとんど動きません。
予想が2%だったなら、大きく動きます。
つまり「物価が高いから株が下がる」のではなく、「思っていたより高かったから下がる」という形です。
金利の記事に「予想された時点で値段に入っている」と書いたのと同じ話です。
だから、数字だけを見て高い安いを判断しても意味がありません。
予想がいくらだったかとセットでないと、その日の値動きは説明できないからです。





数字が高かったのに株が上がる日があるのは、そういうことか。





そういうことやな。
みんながもっと高いと思てたなら、それは安心材料になる。
「良い数字か悪い数字か」やなくて「思ってたのとどうちがったか」や。
発表日を追いかけない
CPIの発表日は決まっていて、事前に分かります。
その日に合わせて動く、という使い方もありますが、ここではしていません。
理由は2つあります。
ひとつは、上に書いたとおり反応するのが予想とのずれだからです。
予想を当てるのではなく、みんなの予想とのずれを当てる必要があるので、難しさが一段上がります。
もうひとつは、1か月分の数字で持ち方を変えないからです。
受け取り続けるつもりで持っている以上、ある月の物価が予想より高かったからといって、やることは変わりません。
そのうえで、流れとしては見ています。
物価が上がりにくい環境なのか、上がりやすい環境なのかで、持っている会社が値上げできるかどうかが変わるからです。
デフレの記事に書いたとおり、値上げできない期間が長引くと、配当も増えにくくなります。





CPIの発表、まったく見てへんの?





結果は目に入るけど、その日に何かはせえへんな。
1か月分の数字で持ち方を変えるつもりがないからや。
見てるのは流れのほうやな。
上がりにくい状態が続いてるかどうか。
まとめ|数字より、予想とのずれ
CPIは、消費者が買うものの値段を指数にしたものです。
総合・コア・コアコアの3種類があり、日本と米国で「コア」の意味が違います。
市場が反応しているのは、数字そのものではなく予想とのずれです。
この記事のまとめ
・CPI=消費者が買うものの値段を指数にしたもの
・毎月発表され、1年前の同じ月と比べる
・総合/コア/コアコアの3種類がある
・日本のコアは生鮮食品、米国のコアは食品とエネルギーを除く
・中央銀行が金利を判断する材料になる
・市場が反応しているのは、予想とのずれ
・ここでは発表日を追いかけていない
まぐのメモ
CPIでいちばん知っといてよかったのは、日米で「コア」の意味がちがうことやな。
日本は生鮮だけ、米国は食品とエネルギーの両方を除いてる。
同じ言葉で比べてまうと、話が合わへんことになる。
発表日の値動きも、しばらく分からへんかった。
数字が高かったのに株が上がる日があるからな。
反応してるのが「予想とのずれ」やと分かってから、やっと腑に落ちた。
良いか悪いかやなくて、思てたのとどうちがったか、や。
発表日そのものは追いかけてへん。
1か月分の数字で持ち方を変えることはないからな。
ただ、上がりにくい環境が続いてるかどうかは見てる。
そこは持ってる会社が値上げできるかどうかに効いてくるからや。
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よくある質問(FAQ)
Q1. CPIとインフレ率は同じものですか?
ほぼ同じ意味で使われてるな。
正確には、CPIという指数の前年からの変化率がインフレ率にあたる。
「CPIが2%」と言うときも、たいていは前年比のことや。
指数そのものの数値を見ることは、ふだんはあまりない。
Q2. なぜ実感と数字がずれるのですか?
平均の買い物かごで測ってるからやな。
自分がよく買うもんが平均より値上がりしてたら、実感のほうが高くなる。
逆に、上がってへんものばかり買うてたら実感は低い。
ずれるのは普通のことやと思っといたらええ。
Q3. CPIの発表に合わせて売買したほうがいいですか?
ここではしてへんな。
動いてるのは予想とのずれやから、予想そのものやなくて「みんなの予想とのずれ」を当てなあかん。
それは難しさが一段上や。
1か月分の数字で持ち方を変えるつもりもないしな。
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