■信用倍率って?

チャッピー、この前「需給」って勉強したけど、その中で出てきた「信用倍率」って何なん?株探とかでも出てくるけど、正直なんのことかわからん…。
なんか“信用取引”が関係してそうやけど、それって何?

ええ質問やな!
信用倍率っていうのはな、「信用取引で買ってる人」と「売ってる人」の比率を表した数字や。
計算式はこうやで:
信用倍率=信用買い残 ÷ 信用売り残
たとえば信用買い残が100万株、売り残が25万株なら、
100 ÷ 25 = 4倍 → 信用倍率は「4倍」や
■そもそも信用取引って?

そもそも、信用取引って何なん?現物とどう違うん?

信用取引は、簡単に言うと証券会社からお金や株を借りて取引する方法や。
- 信用買い → お金を借りて株を買う(上がったら利益)
- 信用売り → 株を借りて先に売る(下がったら利益)
こうやって「お金や株を借りて」レバレッジを効かせられるんや。
■信用取引はハイリスク

お金を借りて株を買うん?なんかリスク高そうやな…。

そうやねん!
たとえば、自分の手元に100万円しかなくても、保証金(だいたい30%くらい)を入れれば、最大で3倍の300万円分の株を買えるんや。
これを「信用買い」って言うんやな。
逆に、「信用売り」っていうのは、これは株を持ってない状態で証券会社から株を借りて先に売って、あとで買い戻す方法や。

なるほど…。
つまり信用取引って「レバレッジ(てこの原理)を効かせて、大きく取引できる」ってことやな?

その通り!
ただし、ハイリスク・ハイリターンやから、初心者にはあんまりおすすめされへん。
株で大負けしてる人はだいたいこの信用取引でやらかしてるで。
よくわからんとか怖いと思うなら全然使わんでもいいと思うで。
■信用倍率の見方

で、その信用倍率が大きいとどうなるん?

信用買い残ってのは「まだ決済されてない信用買い」、信用売り残は「まだ決済されてない信用売り」ってことなんよ。
信用倍率が大きい=信用買いが多くて、売りが少ない状態。
つまり、「買いポジションが多い」ってことや。
たとえば信用倍率が 10倍 ってことは、信用で買ってる人が売ってる人の10倍おるってことやな。

それって、買いがめっちゃ多いってことやん。株価は上がるんちゃう?

そう思うかもしらんけど、でも実は逆や。
信用買い残が多いってことは、すでに買ってて売却義務があるから将来「売らなあかん人」が多いってことで、上値は重くなるんや。
高値で掴んだ人が戻ってきたところで売る「やれやれ売り」ってやつやな。

ニュースとかでよく聞く「上値が重い」ってやつはこういうことなんやな。

逆に、信用売り残が多い(倍率が低い)と、将来「買い戻す人」が多いから、株価が上がりやすいこともある。
この状態を踏み上げとかって言われることもあるな。

踏み上げって?

空売りしてた人が「株価上がってヤバい!買い戻さな!(早く損切りしな!)」ってなるやつや。
買い戻しが集中して、さらに株価が上がるっていうスパイラルやな。
■6か月ルールって?

そもそも、信用取引ってどれくらいの期間ポジション持てるん?
現物やとずっと持てるやん?

制度信用取引には約定日から6か月以内に決済ってルールがある。
やから、買った人は6か月以内に売って返す義務があるんや。
信用買い残がめちゃ多いと、いつか一斉に売られる可能性が高まるってわけや。

だから信用倍率が高すぎると「売り圧力のタネ」になるんやな。

そういうことや。
だから信用倍率って、「今の需給バランス+6か月以内の動き」のヒントやと思えばええで。
■数字の目安

じゃあ、信用倍率ってどれくらいやと注意しないとあかんの?

ざっくり目安やとこんな感じやな:
- 3倍以下 → 普通
- 5倍以上 → 信用買いが多くて売り圧力になりやすい
- 10倍超え → 過熱(買い残が多く、将来の売りが集中する可能性)
- 1倍割れ → 信用売りが多くて、踏み上げ相場になりやすい

人気株が急落すると、リバウンドを期待して信用買い残が増えるみたいな感じ?
売りの方なら高値を更新してそろそろ天井かなってなって売り残が増えていくみたいな?

そんな感じ。
でも、業績・テーマ・地合い次第で結果は変わるから、数字だけで判断したらアカンで。

たまに信用倍率が300倍とかになってる銘柄を見かけるんやけど、あれは何なん?

あれはな、信用銘柄でも“売り建てできへん銘柄”ってのもあるからなんや。
その場合は信用売り残がゼロとかごく少数になるから、信用倍率は∞(無限大)とか数百倍になるで。
せやから、数字だけでビックリせんと“売り建てできる銘柄かどうか”も確認するんがポイントやな。
■長期投資家目線でどう使う?

自分みたいな高配当株の長期投資家は信用倍率って、どう活用すればええん?

投資家はこう見てるで:
- 倍率が高い(買い残多い) → 上値が重くなる可能性。需給悪化で下がりやすい
- 倍率が低い(売り残多い) → 踏み上げで急騰する可能性あり
ただし、短期向けの指標やから、長期投資ではそこまで重視せんでええ。
「今の需給バランス+6か月以内の動き」のヒントくらいでいいんちゃうか。

長期投資でも、急な値動きに驚かんために知っとくのはありやな。

「決算いいのに下がった」ってとき、信用買いがパンパンやと「なるほどな」ってなるで。
信用倍率も「わかってれば冷静に判断できる一つの材料」ってことろかな。
■まとめ
- 信用倍率=信用買い残 ÷ 信用売り残
- 信用買いが多い → 期限内に売る必要 → 将来の売り圧力
- 信用売りが多い → 株価上昇で踏み上げの可能性
- 制度信用の期限は6か月。短期需給の動きを読む指標
- 長期投資では重視しすぎない。でも短期急落・急騰の背景理解に役立つ
- 10倍超えは警戒、1倍以下は踏み上げシナリオあり
- わかってれば冷静に判断できる一つの材料
■まぐのメモ
信用倍率って、最初は「なんのこっちゃ?」やったけど、信用取引に期限があるって知ったらスッと理解できた。
要は、借りてるから必ず返す日が来る。それが「将来の需給」に効いてくるんやな。
自分は長期投資メインやけど、信用倍率を見とくと「なんで株価下がったん?」ってときの答えになる。
決算好調でも下げるのは、信用買い残がパンパンやったりするからやな。
短期やらん人でも、マーケットの空気読むヒントになる指標やと思う。
「需給のクセ」を知る第一歩として、信用倍率は押さえときたいわ!