■インフレって?

チャッピー、ニュースで「インフレが〜」ってよく聞くけど、正直よく分かってへんねん。
インフレって結局なんなん?

インフレっていうのは、インフレーション(inflation)の略称で、物やサービスの値段が全体的に上がっていく現象や。
スーパーで買う食料品も、電気代も、外食も…少しずつ高くなっていく。。。
言い方を買えると同じお金を出しても買える量が減ってる=現金の価値が目減りしてるってことになるな。
まぐさんも体感してるんちゃう?
■インフレ体感中

確かにスーパーでも、牛丼屋でも、プラモデル屋でも学生の時に買ってた値段では買えんくなってるな。
数年前と比べても何かと値段が高くなってるわ。

同じ1,000円でも「買える量」が減ってしまう。
これがインフレの怖いところやな。

なるほど…。
物価が上がるってことは、お金の価値が下がるってことか。

確かにインフレになると生活者からすると負担は増えるけど、経済全体では「インフレ=成長してる証拠」とも言われるんや。
実際、ここ30年デフレ気味やった日本のほうが“世界的には異常”で、本来インフレは人類の歴史上ずっと普通に起きてる現象なんやで。
■インフレの種類

インフレにも種類があるん?

せやな。
ざっくり分けると「需要が強すぎるインフレ」と「供給が足りへんインフレ」の2つがあるんや。
前者は「需要インフレ(デマンドプルインフレ)」、後者は「供給不足インフレ(コストプッシュインフレ)」って呼ばれるで。

どっちがいいとかあんの?

需要インフレ(デマンドプルインフレ)は景気が良くてみんながモノを欲しがるから値段が上がる“いいインフレ”。
給料も上がりやすいから健全やで。
供給不足インフレ(コストプッシュインフレ)は原材料やエネルギーが高くなって企業が値上げせざるを得ない“悪いインフレ”。
インフレによる会社の利益の上昇分が、コスト上昇分に持っていかれるから給料の上昇までまわりきらん。
やからコストプッシュインフレやと家計はしんどいんや。
■インフレの影響(給料と借金)
1. 給料への影響

インフレって、何かと物やサービスの値段が上がるのはわかったんやけど、他には生活にどう響くん?

まず給料やな。
物価が上がって企業の売上額が伸びれば、会社の利益も増えるから、働いてる人の給料も上がりやすくなる。

ほんならインフレ=給料アップって理解でええん?
■実質賃金

理屈ではそうやけど、問題はスピードや。
物価が5%上がったのに給料は2%しか上がらんかったら「実質賃金」は下がって、生活が苦しくなるんよ。

実質賃金マイナスっていうニュースはそういう事やってんな。
会社の給料だけでは良くならんって場状態やな。
2. 借金(ローン)への影響

一方で、借金してる人にとってはインフレはプラスになる場合もあるんや。

え、借金がプラス?
■返済は楽に?

例えば住宅ローンを3,000万円で組んだとするやろ。
インフレで給料や物価が上がっていくと、将来の3,000万円の重みは相対的に軽くなる。

あ、確かに。
借金の額は変わらんけど、手取り20万円から5万円返すのと、手取り30万円から5万円返すのと比べたら後者のほうが楽やな。
給料が増えたら返済は楽になるわけやな。

そうそう。
ただし給料がちゃんと増えないと意味がないで。

そらそうやわ。

注意点もあるで。
変動金利やと、インフレで政策金利が上がってローン返済額も上がることがある。ここは気をつけなあかんな。
■インフレに強い資産

じゃあインフレに備えるにはどうしたらいいん?

「インフレに強い資産」を持つのがポイントや。
- 株式(特にインデックス投資:S&P500やオルカンなど)
- 不動産
- コモディティ(金・原油・穀物など)
株式や不動産はモノやサービスの値段上昇と一緒に価値が上がりやすい。
インフレ局面で価格が上がりやすいものがあるってことは、知識として知っておくのは大事やで。

現金で貯金しとくだけやと、インフレリスクを全力で受け入れることになるんやな。
■各アセットのざっくり特徴

投資するにしてもそれぞれのアセットに特徴があるから、それぞれのリスクを理解するのが大事やで。

その特徴を軽く教えてや。

- 株式は長期的には値上がりが見込めるけど、短期的には価格が大きく上下するリスクがある。(個別株やと特にリスク大)
- 不動産は少額で投資を始めるのが難しいし、建物部分は基本的には劣化していく。
- 金は有事の資産で、世界的な価値が認められてるけど、金自体がキャッシュフローを生む資産ではない。
- 原油や穀物は景気や天候、国際情勢で乱高下する。
と、全員が一概にこれだけ持っとけばいいってのはないんよね。

目的や資産規模によっても取る選択肢は変わってきそうやな。
■株式はインフレに強い

自分はインフレ対策として投資するなら株式かなと思ってるんやけど?

その考えでOKやで。
特に個別株よりも インデックス投資(例:eMAXIS Slim S&P500・eMAXIS Slim 全世界株式=オルカン) の方が安定してインフレに強いとされとる。
企業の利益はインフレで商品の値段が上がれば一緒に増えるから、株価も長期的に追いついて上がるんや。

インフレのリスクヘッジとしても株式投資は意味あるってことやな。
■いろいろな資産を買えばいい?

いろいろな資産に資金を分けて投資するのもいいけど、それぞれの値動きを追ったり、リバランス(再調整)するのも大変やから、株式と現金のシンプルなポートフォリオにしておくのもわかりやすくていいな。

株式は短期的な評価額の上下が激しいってことやったやん?
それって現金と株式の比率でリスクをコントロールできたりする?

その方法でも全然いいと思うで。
自分のリスク許容度に合わせて調整していけば株式と現金だけでも十分立派なポートフォリオになるで!
■長期投資家の視点

長期投資家としては、インフレってどう考えたらええんや?

インフレは避けられへん。だから「インフレはあるもの」として前提にすべきやな。
長期投資家にとっては、インフレを恐れるよりも インフレに負けない資産形成 を続けることが大事や。

インフレに逆らうんやなくて、インフレの流れに対応できるポートフォリオを作るってことやな。

その通り!積立投資を続けて、インフレが来ても「インフレで現金の価値が目減りするよりも、株式等で資産価値を大きく増やしていく」形を作るのが、長期投資家の王道やで。
■まとめ
- インフレ=物価上昇。人類の歴史では普通に起きてきた現象で、日本のデフレ30年のほうが例外的。
- 影響は「給料」と「借金」に直結。給料がインフレに追いつけば生活は守られるが、追いつかないと実質的に苦しくなる。
- 借金は相対的に軽くなるが、変動金利には注意。
- インフレに強い資産は株式・不動産・コモディティ。メインは株式(インデックス投資:S&P500やオルカン)でOK。
- 株式と現金のシンプルポートフォリオでも自分のリスク許容度に合わせて配分を調整すればインフレ対策として十分
- 長期投資家はインフレを避けるんやなく、「インフレがある前提で投資」していくのが大切。
■まぐのメモ
インフレって生活者からすると「物が高くなって嫌やな」ってイメージやけど、経済的には普通に起きることなんやな。
給料が追いつけばまだええけど、追いつかんと生活が苦しくなるっていうリアルな話も大事やと思った。
一方で、住宅ローンみたいな借金はインフレで相対的に軽くなるってのは新しい気づきやった。
ただ、変動金利ローンのリスクは忘れたらあかんな。
自分はやっぱり「インフレに強い資産=株式」で対策していきたい。
特にインデックス投資(eMAXIS Slim S&P500・オルカン)はメインで続けていく価値があると思う。
インフレは避けられへんから、逆らわずに「備える」ってスタンスを大事にしたいな。
焦らずにコツコツやで。