■TOBって?

チャッピー、ニュースで「TOB」って出てたんやけど、あれってなんなん?

TOB(Take Over Bid)は、株を市場じゃなくて公開買付でまとめて買う仕組みや。
会社や投資家が「この値段で何株ほしい」って公表して、株主から応募してもらうんや。
■MBOもある?

おんなじようなので、「MBO」ってのもあるよな?

MBO(Management Buy Out)は、経営陣が自社株を買い集めて上場をやめるやつやな。
非公開化して自由に経営したいときに使われることが多い。
■TOBとMBOの違い

TOBとMBOってどう違うん?名前似ててややこしいわ。

シンプルに言うと「誰が株を買うか」の違いやな。
- TOB(Take Over Bid)は、別の企業や投資ファンドとかが「この値段で買いたい!」って公表して、株主から集める。
- MBO(Management Buy Out)は、その会社の経営陣自身が株を買い集めて上場廃止に持っていく。

なるほど。TOBは外から買われる場合もあるけど、MBOは中の人が自分で買うってことか。
■TOBとMBOどっちも株価は上がる?

どっちも株価にプレミアム(上乗せ価格)が付いて、株価が上がるって認識でいいんかな?

個人投資家としては「TOBもMBOも株価が上がるチャンス」って点では同じやで。
TOBは競合に他社が出てきてもっと株価が上がったりするケースもあるけど、敵対的な買収のケースなら揉めて無かったことになることもある。
一方、MBOはプレミアムが控えめになりがちやな。
■敵対的TOB

敵対的なTOBってどういうこと?
殺伐としてきたな。

普通のTOBは会社も株主も合意のうえで進むんやけど、敵対的TOBは経営陣が反対してるのに外部から株を買い集めて支配権を取ろうとするやつや。

なんか映画みたいやな…。

ほんまそれ(笑)。
株主にとっては買値が上がるから短期的には得する場合が多いけど、経営陣や従業員からすると「望まない相手に会社を乗っ取られる」って話になる。
だから裁判や防衛策でモメたりするケースもあるんや。

投資家としては儲かるかもしれんけど、会社の中は大混乱ってことか。

そうそう。
敵対的TOBは派手なニュースになりやすいけど、株価が乱高下するリスクもあるから「短期でどう動くか」だけやなくて、「買収後の成長に期待できるか」も見るのが大事やな。
■TOBとMBOの成功率は?

TOBとMBOって最終的にどうなるん?だいたい成立するん?

ざっくり言うと、MBOはほぼ確実に成立して、その提示価格で上場廃止になることが多い。
一方でTOBは条件次第で不成立になるリスクもあるんや。
■MBOは既定路線

MBOは経営陣がやるから、もう“既定路線”って感じなんやな。

そうそう。株主にある程度のプレミアムを乗せて「この価格で売ってください」ってお願いするから、ほぼそのまま決着や。
ただ、プレミアムは控えめになりやすいんよ。
■TOBは合戦?

じゃあTOBは?

TOBは外部の企業や投資ファンドが「この値段で買います!」って仕掛けるから、株主が応募してくれんと成立せえへん。
応募が集まらんかったら途中で不成立ってこともあるんや。
でも、TOBの面白いとこは別の会社が対抗してTOBを仕掛けてくる可能性があるんよ。
そうなると株価がさらに吊り上がっていくケースもあって、投資家にとってはより有利になるんや。

TOB合戦とかになったら株主はかなり得するパターンもあるってことか。

その通り!
まとめると 👇
- MBO → ほぼ確実にその提示価格で成立。ただし上乗せは小さめ。
- TOB → 不成立リスクあり。でも競合が出れば株価がさらに上がる可能性あり。
■TOBされたらラッキー?

もし自分が持ってる株がTOBされたらどうなるん?

基本的にはラッキーや!
TOBはたいてい今の株価より高いプレミアム価格で買い付けされるから、株価はその水準までスッと上がるんや。

なるほどな。
でも高配当株やったら複雑やな…。長期で配当もらい続けようと思ってたのに、強制的に売らなあかんってことやろ?

そうやねん。
「株価が上がって得した!」って気持ちと「配当生活の柱がなくなった…」って気持ちが同時に来る。
配当派にとってはラッキーでありつつ、ちょっと残念でもあるんや。
■注意点もある

TOBっていいことばっかりなん?

いや、そうでもない。注意点はこんな感じや👇
- 価格未公表パターン
TOBが発表されたとき、価格がまだ決まってへん場合がある。
TOBの噂や思わせぶりの発言なんかの思惑で株価がグッと上がったのに、実際のTOB価格がそれに届かんと「ガッカリ相場」になるんや。 - 途中で中止されるパターン
買付条件を満たせんとかでTOB自体が取りやめになったら、株価は元に戻ってしまう。
早めに売っとけばよかった…ってなるケースやな。

なるほどな。
そういう残念パターンもあるんか。
■長期投資家の視点

長期投資で高配当株を持ってる人から見たら、TOBってどういう存在なん?

基本的にTOBは狙って取りに行くもんやなくて、来たらラッキーくらいの位置づけやな。
TOBがかかると、だいたいプレミアムがつくから株価が一気に上がる。
長期投資家にとっては、思いもよらん臨時収入みたいなもんや。

でも、売らざるを得なくなるってことは、長年配当をもらい続けようと思ってたのに、それが途切れるってことやんな。

そうなんよ。そこはちょっと残念ポイントやな。
だからTOBが来たときは、
- 「臨時収入が入った」と割り切る
- 売却代金を次の高配当株探しに回す
って考えるのが現実的やな。

なるほど。TOBは自分で選ぶ投資戦略やなくて、偶然のご褒美イベントみたいなもんってことか。

そうそう。
長期投資家にとっては「配当をもらい続ける」基本路線は変えず、TOBが来たら「想定外のボーナス」として資金を再投資するのがポイントかな。
■まとめ
- TOB(公開買付)は企業やファンドが一定価格で株をまとめて買う仕組み。
- MBO(経営陣による買収)は、会社の中の人(経営陣)が株を買い集めて上場廃止に持っていく仕組み。
- 株価はTOBもMBOも プレミアム(上乗せ価格)付きで上がるケースが多い。
- TOBの特徴
- 成立しないリスクあり
- 他社が対抗TOBを仕掛けると株価がさらに上がることもある
- 敵対的TOBは株主は得することもあるが、会社は大混乱になりがち
- MBOの特徴
- 経営陣が主導するため成立はほぼ確実
- プレミアムは控えめなことが多い
- 注意点
- 「価格未公表」だと思惑で株価が上がりすぎて、実際のTOB価格に届かないことがある
- 予想よりTOB価格が低くなることも↓
- 途中でTOBが中止されると株価は元に戻ってしまう
- 長期投資家にとってのTOB
- 狙って取るものではなく「降ってくるご褒美イベント」
- 配当株がTOBされると資金は入るが配当が途切れるので、再投資先を探す必要がある
まぐのメモ
TOBとかMBOって難しそうやけど、要するに「誰が株を買うか」の違いなんやな。
MBOは経営陣がやるから、ほぼ確実に上場廃止に向かうってのもわかったわ。
投資家にとっては株価が上がるチャンスやけど、必ずしもいいことばかりじゃないんやな。
特に高配当株がTOBされると「株価上昇で得した」けど「配当が途切れる」って複雑な気持ちになるのはリアルやわ。
自分の場合は、TOBを狙って投資するわけやなくて、もし来たらラッキー。
臨時収入と割り切って、そのお金を次の高配当株探しに回すのが現実的やな。