■総還元性向って?

チャッピー、この前「株主還元には配当と自社株買いがある」って話してたけど、
「総還元性向」って言葉も見かけたで。あれってなんなん?

お、そこ気づいたんはエライな〜!
総還元性向ってのは、「会社が稼いだ利益のうち、どれくらいを“配当と自社株買い”で株主に返してるか」っていう割合のことやで。

へぇ〜、配当だけやなくて自社株買いも含めて計算するんや!

そうそう。式で書くとこうや:
総還元性向(%)=(配当総額 + 自社株買い総額)÷ 当期純利益 × 100
■なんでこの指標があるん?

でもさ、配当性向があればそれで十分ちゃうの?なんでわざわざ総還元性向なんて見るん?

ええとこ突くな〜。
実はな、企業によっては配当をあまり出さずに、自社株買いメインで株主に還元してるところもあるんよ。

なるほど。配当性向だけ見たら「全然還元してへんやん!」って思うけど、実は株主にはしっかり返してたってことか。

まさにそれやで。
やから「総還元性向」は、“株主にどれだけ利益を返してるか”を広い意味でちゃんと見るための指標なんや。
■実際にどれくらいが多いの?

この指標って、何%くらいなら「還元してるな〜」って思ってええんやろ?

業種や企業の方針にもよるけど、30〜50%あたりをひとつの目安にすることが多いな。

へぇ、結構返してるもんなんやな!

最近では「中期経営計画で“総還元性向○%目標”って掲げる企業も増えてきてる」で。
投資家へのアピールにもなるし、長期保有の安心材料にもなるんや。
■注意点もあるで!

でもさ、配当と自社株買いを合わせて100%とか出してる企業あったら、
「全部返しててめっちゃ株主想いやん!」って思ってまうんやけど、ええことばっかりなん?

うん、それがな〜…必ずしもそうとは限らへんねん。
たとえば、
- 利益は少ないけど無理して還元してる
- 設備投資とか成長資金を削ってる
ってケースもあったりするんよ。

なるほど。
「返す額が多い=いい企業」って思い込むのは危ないんやな。

せやねん。還元だけ見て安心せずに、「継続性」、「財務の健全性」や「余裕」なんかもセットで見ておくんが大事やで!
■たとえ話:お小遣いと貯金で考えてみよう

またやけど、なんか例え話ない?(笑)

ほな家計で考えてみよか!
たとえばパパが10万円のボーナスもらって、
- 2万円は家族に外食(配当)
- 3万円は子どもの貯金口座に振り込み(自社株買い=将来の価値アップ)
- 残りは貯金や来年の旅行代(内部留保)
みたいなイメージや。

配当も自社株買いも「今の還元」やけど、会社にとっての使い道はいろいろあるってことやな。

そうそう!
「全部使い切って還元してます!」より、バランスよく使ってる方が安心できるやろ?
総還元性向を見るときも、そこがポイントやで。
■総還元性向ってどうやって確認するん?

ところで総還元性向って実際どうやって確認すればいいん?
どっかに載ってる?

ええ質問やな!確認方法は主に2つあるで。

2つもあるんか。ひとつずつ教えて〜。
■総還元性向の確認方法①

まず1つ目は、企業が自分で公表してくれてるパターンや。
たとえば決算説明資料とか、中期経営計画の中に「還元方針」って書いてあって、
「配当性向30%以上、総還元性向50%を目安にします」
みたいに、目標として明記してるケースがあるねん。

それは助かるな。どのへん見たらええん?

企業のIRページか、四季報の「株主還元」の欄もええで。
キーワードで言うと「還元方針」とか「中期経営計画」で探すと出てきやすいわ。
■総還元性向の確認方法②

でももし書いてなかったらどうしたらいいん?

その場合は、自分でざっくり計算するんや。

出た、自力で算出パターン(笑)
どんな式使うん?

こうやで:
総還元性向(%)=(配当総額 + 自社株買い総額)÷ 当期純利益 × 100
配当総額は「1株配当 × 発行済株式数」で出せるし、
自社株買いの額は決算短信やIRニュースに書いてあることが多いで。

当期純利益は損益計算書とかから拾えるやつやな。

せやせや!
無料サイトやと株探、IRバンク、四季報オンラインなんかでもそれなりに調べられるで。
■何年分か見るべき?

よっしゃ、がんばったら自分でもいけそうやな!
ちなみに、1年だけじゃなくて、何年分か見るべき?

それもナイス視点やで!
できれば3年平均とかで見た方がブレが少なくて安心や。
単年やと、たまたま利益が多かったとか、特別に自社株買いが多かったとかあるからな。

ほんで「還元してるからええ会社!」って思う前に、無理して出してへんかも見るんやな?

まさにそれや。継続できそうか・内部留保も残ってるか・成長投資もしてるか。
このへんもセットで見るんが、いい投資家の目線やで!
▼まとめ
- 総還元性向とは、「会社が稼いだ利益のうち、配当と自社株買いを通じて株主にどれくらい返しているか」を表す指標
- 配当性向だけでは見えにくい、自社株買いを含めた“本当の株主還元”の姿勢をチェックできる
- 確認方法は2通り:
- 企業が公表している場合は、IR資料や中期経営計画で確認
- 非公表なら、(配当+自社株買い)÷ 純利益 × 100でざっくり計算
- 数字が高ければ安心…というわけではなく、利益水準・財務の健全性・成長投資とのバランスも要チェック!
- できれば複数年(3年平均など)での推移を見ると、ブレが少なく企業の姿勢が見えやすい
まぐのメモ
総還元性向って、最初は「言葉むずかしそうやな〜」って思ってたけど、
要は「配当+自社株買いで、利益の何%を株主に返してるか」っていう、シンプルで大事な指標やったんやな。
配当性向だけ見てても気づかれへん“隠れた株主想い企業”がわかるのもおもしろかった。
ちゃんと公表してる企業もあれば、自分で計算せなあかん場合もあるけど、
IR資料や株探を使えば意外と手が届く範囲やなって感じたで。
ただし、「還元率が高い=即買いや!」とは限らんから、無理せず継続できそうか?成長に回す余力はあるか?
このへんも合わせて見ていきたいなと思った。
ええ還元してくれてる企業は、やっぱり長く応援したくなるわ!