■営業キャッシュフローって?

チャッピー、「キャッシュフロー」ってよく聞くけど、なんか難しそうやねんな…。「営業キャッシュフロー」ってやつだけは見といた方がええって聞いたけど、なんなんそれ?

ナイス質問やで!
キャッシュフロー(Cash Flow)=現金の流れって意味で、
もうちょい正確に言うと、「企業のお金(現金や預金)が、入ってくる or 出ていく動き」のことやな。
営業キャッシュフロー、略して「営業C/F」ってのはな、“会社が本業で稼いだお金の流れ”のことや。

本業で稼いだお金…って、売上のこと?

売上もそうやけど、それだけやなくて、実際に“現金”が入ってきたかどうかを見とるんや。
たとえば「商品は売れたけど、お金の回収は来月」とかってあるやろ?
利益では黒字でも、現金がなければ倒産することもあるで。
■利益とキャッシュフローは違う?

黒字でも倒産するってどういうこと?

たとえばやけど、今日バイトで1万円稼いだとして、給料が1か月後に入るとするやん?
でも、今財布には0円やったら…今日ご飯食べられへんやろ?

なるほど!財布にお金が“あるかどうか”と、“稼いだことになってるか”は違うってことか!

せやねん!営業キャッシュフローは、まさに「現金がちゃんと入ってきてるか?」を見る指標なんや。
■営業キャッシュフローってどう見ればええの?

実際どんな風に見ればいいん?プラスならいいってこと?

その通り!
基本的にはプラス(+)なら“本業でちゃんと現金を稼げてる”ってこと。
逆に、マイナス(-)やと「本業からお金出てってるやん…」って不安になることもあるで。

営業C/Fがマイナスって、赤字ってこと?

ちょっとちゃうねん。営業C/Fがマイナスでも、たとえば在庫を多めに仕入れたとか、一時的な理由ならOKなこともある。
でも、何年もマイナス続きやと「ほんまに本業回ってる?」って疑われることになるで。

営業C/Fが毎年安定してたら、その会社は配当も安定してる可能性あるってことやな?

せやねん!現金がちゃんと稼げてるから、株主への還元(配当)もしやすいってわけやな。
特に長期投資で配当重視する人は、営業C/Fの安定性は要チェックポイントやで!
■たとえ話:家計で考えてみると…

なんかまだピンとこんな…家計とかで例えてくれへん?

ええで!
たとえば「営業キャッシュフロー」は、まぐさんが働いて稼いだお給料から、家賃や食費を引いた“残った現金”やと思ってみて。

本業で稼いだお金の流れってことね。なんかわかってきた気がする

家計が健全かどうか見るなら、「投資で増えた」とか「宝くじ当たった」より、
普段の仕事でちゃんと稼げてるかどうか=営業キャッシュフローを見た方が安心やろ?

たしかに!臨時収入よりも、ちゃんとした給料がある方が家計は健全やと思うな!
■営業キャッシュフローがプラスになりやすい業界って?

どんな会社が営業キャッシュフローがプラスになりやすいん?

いくつか例を出すとこんな感じや
①サブスクや定額課金のある業界(ストック型)

たとえば、**SaaS(ソフトウェアの定額サービス)**とか、通信業界、サブスク系のサービスは、月額で継続的にお金が入ってくるやろ?
こういうのは営業C/Fが安定しやすいねん。

なるほどな〜、使ってる限り毎月ちゃんとお金が入ってくるわけか!
②現金商売の小売・飲食

スーパーやコンビニ、飲食チェーンなんかの現金商売も強いで。
商品売ったらすぐ現金が手に入るから、キャッシュが滞りにくいねん。

たしかに。売ったその場で現金入ってくるもんな。
③在庫をあまり持たないサービス業

広告代理店とか教育系サービスとか、在庫を抱えんでいい業界も営業C/Fがプラスになりやすいな。
売上が立てばほぼ利益やし、仕入れもあんまりないしな。

なるほど、在庫が少ないってことは、資金が寝かされへんからキャッシュ的に有利なんやな。
④設備投資が少ないIT系

それと、設備にお金がかからへん業界も注目や。
たとえばIT・コンサル・デザイン業とかやな。
大きな機械とか買わんでええから、キャッシュが残りやすいんよ。

工場が必要な業界と比べたら身軽そうやわ!
■逆にプラスになりにくい業界って?

じゃあ逆に、営業C/Fがマイナスになりやすいのってどこなん?

うん、それも大事な視点やな。たとえば:
- 製造業(在庫・設備が多い)
- 建設業(入金までが遅い)
- スタートアップ(広告・研究開発の先行投資が多い)
こういう業界は、売上が立ってても“現金”が手元に残らんことがあるから、営業C/Fがマイナスになることもあるで。
■他のキャッシュフローとの違いは?

営業キャッシュフローっていうぐらいやから、他にもあるんやんな?

そうそう。他に「投資キャッシュフロー」「財務キャッシュフロー」ってのがあって、それぞれこうや:
- 営業キャッシュフロー:本業で稼いだお金
- 投資キャッシュフロー:設備や資産への投資のお金の流れ
- 財務キャッシュフロー:借金したり返済したり、配当出したりのお金の流れ
営業C/Fがプラスなら「本業が安定してる」って証拠になるし、投資や財務C/Fと合わせて見ると会社の全体像が見えるようになるで!
■営業キャッシュフローとROE・自己資本比率の関係

営業C/Fがいい企業って、他の指標も良かったりするん?

いいとこ見てるな!
たとえば営業C/Fがしっかりしてる企業は、利益を“現金”として回収できてるから、ROE(自己資本利益率)やROA(総資産利益率)にも好影響が出ることが多いで。
ROAも“効率の指標”やけど、営業C/Fは“現金ベースの効率”をチェックするツールとして使えるな。

おぉ、それってなんか「数字の裏付け」があるって感じやな。

その通り。あと営業C/Fがしっかりしてる企業は、借金に頼らずに資金をまわしやすいから、自己資本比率も高くて財務も安定しやすいんや。

ほんまの意味で“地に足ついた経営”ってやつやな!

せやせや。
ちなみに借金が多い企業は、営業C/Fが悪いと金利負担が重くなって経営が苦しくなるリスクも高いんやで。金利が上がった時に大変やから要注意や!
▼まとめ
- 営業キャッシュフロー(C/F)=本業で稼いだ現金の流れ
- 黒字でも倒産する企業があるのは、現金が回ってないから
- 営業C/Fがプラス=本業がしっかり現金を生んでるサイン
- 家計に例えると「給料から生活費を引いた残り=健全性」
- 営業C/Fがプラスになりやすい業界は「本業が安定」&「現金化が早い」業界
- 逆に在庫・投資が重たい業種はキャッシュが滞りやすいので注意
- ROEや自己資本比率にもつながる重要なチェックポイント
- ROAは“効率の指標”、営業C/Fは“現金ベースの効率”をチェック
- 借金が多い企業は営業C/Fが悪いと金利負担が重くなる!
▼まぐのメモ
営業キャッシュフローって、「本業で稼いだ現金の流れ」って言われたときにやっとスッと入ってきた感じやった。
利益だけ見て「この会社ええな〜」って思ってたけど、現金がちゃんと回ってるかどうかは別問題なんやな。
例え話の“バイト代が入ってないから財布がすっからかん”ってやつ、めちゃくちゃ腑に落ちたで。
まさに「現金こそがリアル」って感じやな。
あと、ROEやROAとのつながりも意識せなあかんなと思った。数字が高くても、現金の裏付けがなかったらなんかフワッとしてるっていうか…。
営業キャッシュフローがしっかりしてる会社は、安心して長期で持てそうって実感したで!
次からは「黒字かどうか」だけやなく、「ちゃんと現金も稼げてるか?」って目線で企業を見るクセをつけたいな。